被害届 ページ2
アイツが…”及川”の事だ。
初めは良くあるファンの子だった。
だけど、だんだん過激になって行って……
初めは差し入れをくれる程度だった。
でも最近はストーカー行為っていうかなんて言うか……
「成程。にしても、そのオイカワさん物凄くモテていらっしゃるみたいですね。
格好良いのですか?それとも、物凄く好青年とか…?」
「……いや、そんなんじゃない…」
「?……まあいいですよ。行きましょうか」
「どこに?」
「”証拠”ですよ」
「倉庫?」
悪者ヒーローはスカートのポケットをゴソゴソと探り出した。
そして棒付きキャンディーを取り出して、包み紙をはがした。
「あ、お代はこれ4本で結構ですよ。珍しい味を頼みますね」
「了解。飴、好きなんだな」
「えぇ、これには目がないもので」
彼女はブレザーのポケットに手を突っ込み、階段を下りて行った。
「”証拠”ってどうすんだ?」
「まぁ、見ててくださいよ。明日の放課後、ストーカー女をオイカワさんに
呼び出すように伝えてください。出来るなら、呼び出して彼女を怒らせてください。
無理なら結構ですけど、どうですか?」
「…分かった。伝えておく」
「花巻は私と一緒にひと仕事していただきますよ」
彼女はガリっと飴を嚙み砕いた。
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