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メローネは手際よく私の髪を綺麗にしていく。
手際こそ良いのだけど彼なりのこだわりがあるのか、一つ一つの作業が長い。
鏡を使って盗み見た表情は、いつになく真剣。
普段絶対見せないその眼差しに、かっこいいなんて思ってしまう。
何よ、普段からそうしてればいいのに。この変態。
そして、気がつくと私の髪は別物のようにサラリとした麗しい髪になっていた。
流れるような美しさに違和感を覚えてしまう。
「グラッツェ！すごく良くなってる。私の髪じゃあないみたい…」
「俺もそう思うよ。でもまだ終わりじゃあない。ここまできたらヘアアレンジもやらせてよ」
「んー、じゃあ折角だしお願いしようかな」
彼はたくさんの髪飾りを物色して、やっと取り出したのは緑色の飾りがついたゴム。
グリーンの平たい円の中に、金色の小さな星がいくつも浮かんでいる。
緑色の小さな宇宙はシンプルながらなかなか存在感がある。
「へぇ、可愛い。こんなのあるんだ」
「あぁ。それに、ちょっと似てないか？」
「え？何に？」
「メロン」
なるほど。確かに緑色で円形ね。
「プッ、なぁに独占欲？」
「勿論。でも絶対Aに似合うよ。綺麗な緑だ」
自分の名前とかけているらしいメローネ。
わざとらしく問いかければ案外素直に肯定した。
「んー、項が綺麗だからポニーテールもいいんだけど…今日はこのメロンを目立たせたいな」
「あ、通称メロンなの」
さっきの真剣な表情から一変、今度は鼻歌交じりに私の髪を弄り始める。
もしかしてこれをつけるのを楽しみにしていたのだろうか？
まあ綺麗にしてもらったんだから今日くらい彼の独占欲を受け入れよう。
そしてできたヘアースタイルは…いたって普通のハーフアップ。
メローネのことだからかなり凝ったことをすると思ってたから、びっくりだ。
「ベネ。どうだい？ちゃんと飾りも中央にきたぜ」
「ありがとう。綺麗にまとまってるけど…意外とシンプルね」
「そりゃあそうさ。この綺麗なストレートヘア、編んだりしたら勿体無い」
私の髪を一束拾い上げ、愛おしげに撫でる。
「シンプル・イズ・ベスト。ディ・モールト美しいぜ」
「…グラッツェ」
「最高だ、俺のベッラ」
優しく微笑んだ彼は、私の髪にキスを落とす。
古風で気障ったらしい仕草が照れくさくて笑ってしまう。
私だけのスタイリストさん。
次は貴方に褒めてもらえるように、自分で手入れするわね。
変態とド変態 メローネ→←私だけのスタイリスト クルポッポさんリク メローネ
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ウィルゴ・パルテノス - リクでダービー兄弟と一緒に日本の駄菓子を食べてみたをお願いします (2022年8月16日 7時) (
レス) id: b628f3ea92 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 15さん» コメントありがとうございます。浮上もできない半端な者ですがもう少しだけ頑張るつもりです。 (2020年9月18日 16時) (レス) id: eaa08fab16 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - みかんじゅうすさん» 更新はするつもりです。ですが、度重なる体調不良と将来の進路に関する活動を含む学生生活が忙しくてなかなか趣味としてPCに向かえない日々が続いております。決して投げ出したわけではございません。誠に申し訳ございません。もうしばしお待ちください。 (2020年9月18日 16時) (レス) id: eaa08fab16 (このIDを非表示/違反報告)
みかんじゅうす - もう更新されないんですか？ (2020年9月16日 23時) (レス) id: 33585c80db (このIDを非表示/違反報告)
15 - 神よ！ (2020年8月15日 22時) (レス) id: 33585c80db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒヨコダイル | 作成日時：2018年9月17日 21時
