血の通わない人形 (ページ41)

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辰哉side

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寒い・・・

寒い・・・

もう、ほんと寒い。

この時期になると、深澤家恒例の巨大こたつがリビングに出現。

朝からみんなここに入って動けない。

そんなみんなを横目に俺も家を出る。

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辰哉「さっむ・・・。」

あれから、大人数では面会に行っていない。

反応や感情はないけれど、

急にふっと、

意識を飛ばす。

やっぱりラウールは何かを感じているんだと思う。

大人数で押しかけると

もしかしたらラウールの不安感も増しちゃうのかもしれない。

みんなで話し合い、

同じ人が毎日会いに行くのが良いのではないかということになった。

仕事で時間的に融通が利く、俺が基本会いに行くことに。

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みんなそれぞれ、心のケアについて調べたり・・・。

家族の意識が変わってきたような気がした。

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相変わらず、反応はないけど。

ぼーっと一点を見つめるラウール。

でもなんとなく俺を認識してくれているような・・・。

俺の目を見てくれるような・・・。

そんな気がするんだよね。

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