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辰哉side
仕事終わり。
満員電車に揺られて、
最寄りとは少し離れた駅で下車する。
今日は花金ということもあり、商店街の飲み屋街はかなり賑わっていた。
・
商店街を抜け、歩くこと数十分。
大きな総合病院が目に入る。
いつもよりかなり遅い時間だからほとんど人がいない。
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辰哉「あれ?」
正面入り口の電気が消えてる・・・
近づくと、
“裏の入口から、お入りください”の文字。
辰哉「まじかよ・・・」
仕方なく、裏口へ。来た道をまた戻る。
受付を済ませて、病院の中へ。
とぼとぼと長い廊下を歩いていく。
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・
最近はどーにもこーにも・・・
仕事に集中できない。
まあ理由はわかってんだけどさ。
仕事をしていてもラウールのことばかり考えて頭から離れない。
病院に運ばれてきて早2週間。
一向に目覚める気配がない。
お医者さんからも
“意識が戻らないとなんとも・・・”という感じだし。
亮平も
“まぁ、状況が状況だからね・・・”って慣れたように言う。
心配でならない。
悶々と答えのない考えを巡らせ歩いていると・・・
辰哉「あれ・・・?」
・
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作者名:ゆり | 作成日時:2020年12月18日 23時