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翔太side


警察から受けた説明を聞く。


聞けば聞くほどその内容に唖然として、


静まり返るリビング。





大介「ずっと・・・耐えてたんだ。たった一人で。」

そう言うとつられて大介からも大粒の涙が。


ラウールと離れていた数年は、父子家庭で俺らなりにも大変ではあった。


でも兄弟力を合わせて頑張ってきた。


今までラウールがどういう状況だったのか、知る手段がなかったことを悔やむしかなかった。


照「母さんに対して、何となく怒りじゃないけど、恨む気持ちもあったからさ。あんまり会いたいとか思ってなかったし。正直ラウールのことまで気にしてなかったよね・・・。」








男手一つで俺らを育ててくれた父さん。


その父さんが別れた母さんのことで辛い思いをしていたのを俺らは知っていた。


だからこそ、急に離婚を切り出した母さんが憎かったし、俺らが代わりになって支えていかなきゃ・・・って思っていた。


母さんがいなくてもやっていけるんだぞっていう、対抗心が少なからずあったんだ。


その弊害で一緒に住んでいたかわいい弟のことをすっかり忘れていたなんて。


少しでも気にしてやれば良かった。


今さら後悔しても遅い。





亮平「状態は?どんな感じなの?」

辰哉「とりあえず、意識が戻るまでは何とも言えないみたい・・・。意識が戻っても、メンタルの方でかなり障害が残るんじゃないかって言われたよ。」


辰哉の顔が曇る。

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作者名:ゆり | 作成日時:2020年12月18日 23時

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