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辰哉side







警察の人が机の上に写真を並べる。


痣、切り傷、火傷の跡、変に曲がった腕。


隣で照が息をのむのが分かる。


警察「今日運ばれてきた時に撮影した写真です。」


手当がされてないけがの状態を見ると唖然とする。


そして、その体の細さはあまりにもひどくて・・・
とてもじゃないけど中学生とは思えない姿だった。


どうやら医者は運ばれてきた時に虐待の状況証拠として写真に残していたらしい。


警察「今回のことを受けて我々も全力で捜査に当たります。血のつながった母親ともあって、非常に心苦しい気持ちはありますが、捜査のご協力をお願いします。お母様の所在が分かりましたらすぐにお知らせください。」


辰哉・照「よろしくお願いします。」


深々と頭を下げる。








こんなことになるとは・・・


少なくとも家族で唐揚げを食べている時には思ってもみなかった。


ラウールは助かるのだろうか・・・?


母さんは今どこにいるんだろう?











長い、長い・・・
出口の見えないトンネルに吸い込まれている気分だった。

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作者名:ゆり | 作成日時:2020年12月18日 23時

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