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辰哉side
・
荒んだ部屋。
まじで、めっちゃ汚い。
普通の時ですら凄いのに、さらに酷いことになっている。
正直、ラウールが一緒に住んでた時が、１番きれいだった気がする。
こんな陰鬱な部屋に居たらさ・・・
元気なもんも元気じゃなくなる。
まぁ、もともと元気じゃないけどさ。
蓮はというと、
案の定、布団に包まって出てこない。
辰哉「れーん！」
蓮「何しに来たの？俺以外にも兄弟いるでしょ。」
辰哉「お前じゃなきゃダメなの。ちょっと付き合って。」
蓮が被ってる布団を思いっきり引きはがす。
蓮「無理。分かるでしょ？俺、今元気ないの。」
そう言って、布団を取り返そうとする。
でもね。
返さないよ。
辰哉「いいから！！！お〜き〜ろ〜！！！」
蓮「はぁ・・・。」
俺のしつこさに呆れたのか、でっかいため息。
ふてくされた顔。
しぶしぶ？
いや、無理矢理着替えさせた。
蓮にとっては久々の外だったみたい。
蓮「はぁ・・・眩し・・・。」
やっぱ人間って日光浴びないと元気でないんだな。
とぼとぼ二人で歩いて、最寄りの駅へ。
車運転でできたらいいんだけど。
あいにく俺は免許持ってないから。
電車でね。
隣に座る蓮の表情は暗い。
心ここにあらず状態。
ラウールが亡くなってからというもの、
１番ショックを受けていたのは他でもない蓮だった。
蓮「・・・・・・。」
・
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作者名：ゆり
| 作成日時：2022年11月1日 0時
