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辰哉side





櫻井「急にびっくりしましたね・・・。」


康二「ほんまに・・・心臓止まるかと思いました・・・。」


櫻井「お兄さんがいてくれて助かりました。止血も上手にできてましたよ。」


康二も安堵の表情を浮かべる。


櫻井「ここ数日の様子はどうでしたか?」





カウンセリングに通うようになって数回。


だんだんとラウール自身も櫻井先生に慣れようとしていた。


俺と康二で最近の様子を話していく。


少しずつ言葉をしゃべってくれること。


お手伝いをして褒めるとなんとなく嬉しそうにすること。


特に違和感なく過ごしていたが、ここ最近調子が何となくよくないこと。





櫻井「そうですか・・・。少しずつ、皆さんに馴染んでいっていますね。」


にっこりと微笑んだ後、話を続ける。


櫻井「ただ、腕に数か所、おそらく最近付けられた傷がありました。」



辰哉「えっ・・・?」



櫻井「おそらく・・・お兄さん方が仕事の間に、一人で今日みたいなことをしていたのかもしれません。」



辰哉「・・・・・・。」



康二「・・・・・・。」



櫻井「最近、ラウール君に刺激があったことはありますか?例えば、殴る、蹴るを目撃するとか、外部の接触があったとか。」


辰哉「いや・・・特にはないと思います。」


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作者名:ゆり | 作成日時:2021年1月4日 18時

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