血の通わない人形３ (ページ29)

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辰哉side

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蓮「こんな・・・こんな酷いことをされているなんて思ってもみなかった。」

嗚咽を漏らしながら、話す。

蓮「良かれと思って言ったのもあるけど・・・。でも本当はラウにお兄ちゃんや父さんや母さんを取られてしまうって・・・。本当に馬鹿だった。」

母さんについて行かなければ、

ラウールはこの家にいて、幸せに暮らしているはずだった。

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だが・・・

幼いながらに蓮も苦しかったんだ。

その後悔をずっと背負っていたんだね。

母さんが虐待しているなんて、とてもじゃないけど俺らも分からなかった。

ボロボロと涙を流す蓮を

俺はぎゅっと抱きしめた。

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