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病状は悪化した。 ページ4

しかし私の熱は、1日、2日、3日経ってもひかなかった。

4日目のこと。

「A、テメーいつになったら治んだよ…」

「大丈夫かA!?」「A!まだ熱あんのか!?」

「熱いよー……ゲホッゲホッ」

部長にコハク、クロムが倉庫に駆けつけた。


頭が火照っている、いやそれ以上に熱い。

おまけに、咳が止まらない。かなり。

部長がくれたドクダミを眺める気力もなかった。

「ゲホッ、部長、これ風邪じゃなくて、」

咳き込みながら、たどたどしく続ける。


「気管支炎的なあれじゃ、ないかな……ゲホッ!」

「きかん……しえん?」

「Aは大丈夫なのか!?」

「………………」

部長が何も言わないので、黙る一同。

ルリさんの病気と似ている症状だから、心配になるのだろうか。

部長もさぞ心情は複雑………




「なら大丈夫だな!ほっとけ!」

「「は」」

急に子どもように何も考えてなさそうな笑みを浮かべた部長。

「いや、何を言っているのだ、千空?Aはルリ姉のような症状が出ているのだぞ?命が危ないかもしれん」

「まァAが自分で気管支炎ってんだから問題ねぇ。自然治癒力舐めんな」

「Aのこれはいつまで続くんだよ!?」

「2、3週間はかかるかな。熱自体はそろそろなくなる筈だけど……ゲホッ、長ければ1ヶ月ゲホッ」

「そ、それでは御前試合に間に合わないかもしれんぞ!!」

「私、それには出、ないけど…」

私は訂正した。

とにかく、これを他人に移すわけにはいかない。

その御前試合までの科学クラフトは出来ない、ということだ。

中々の大打撃。

「まぁ熱が下がったら作業はしてもらうがな」

「嘘だ」

本当(マジ)だ」

流石部長。容赦ない。



「━━だから……なんつうか……早く治せよ」

部長は頭を掻きながら、なぜか頬を少し赤くして言った。

「?うん。ありがとう」

よく分からないが、礼をしておいた。

「見たかよコハク。あれで(・・・)気づかないんだぜ」

「君も大概だがな。にしてもあの鈍さには笑ってしまう」

「??」

梯子を降りる声がよく分からないことを口にしていて、なんだか痒い思いをした。

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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇‍♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (4月24日 22時) (レス) @page27 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長庚 | 作成日時:2023年12月26日 8時

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