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ルリ危篤 ページ27

「大変なんだよー!!ルリ姉、ルリ姉が!!」

「!!」

そして追い討ちをかけるように、スイカがラボに飛び込んできた。

ルリさんに何かが起こっている。発作のようなものが?
いや、何かなどどうでもよい。とにかく今は。

私達は村へと駆けた。


建物の中にはルリさんのお付きの人が二人、あとは元村長のコクヨウ。

━━そしてルリさん。

ルリさんは蒼白になって激しく呼吸が乱れ、喘息ではきかないような強い咳をしていた。

「こ、これって……!」

「千空貴様!」私の言葉をさえぎり、コクヨウさんが部長の首を掴んだ。矢継ぎ早に叫ぶ。

「コクヨウさん、落ち着いて……」

「落ち着いてなどいられるものか!」

「…………」再びさえぎられる。いや、コクヨウさんの気持ちはわかる。

「あの薬のせいだ!でなければルリが!ルリがこんなにも急変するわけがない!」

「ああ……かもな」

「「!?」」

「やはり!!」

部長はすっとコクヨウさんの手から逃れ、解説を下した。

「菌がいきなり本気出してきやがった。

周りの無害な菌にまで毒の遺伝子ブチ込んでお仲間増やしまくるっつう技でな。肺炎レンサ球菌様のスペシャル技だ」

「肺炎連鎖球菌………」私ははっとした。「じゃあやっぱりルリさんの病気って………」

━━━━肺炎なんだ。

その声は、ひとりでにこだました。クロムがオウム返しに呟く。

「はいえん………」

「ああそうだ。

肺炎は、人類を何億人も殺してきた難病だ。だがな、サルファ剤は肺炎をぶっ潰す!

正体がわかりゃもう敵じゃねえ!あとはガンガンサルファ剤ブチ込むだけだ!」

「まだ言うか貴様!!」

コクヨウさんは激昂した。拳を握り、部長にすばやく殴りかかる。

「…………!!」

「父上、これは妖術などというまやかしではない」

がっと音がしたかと思うと、コハクが部長の前に構え、拳を弾いていた。そういう事態ではないのに、かっこいい、と思ってしまった。

「科学という、人類の英知の結晶なのだ!私は科学を、この二人を信じている!」

コハクがそう訴えると、皆もいぶかしげながら頷いた。
私も立ち上がり、コクヨウさんに頷いた。

「科学は嘘をつかない。信じてください」

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Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇‍♀️とても、続きが気になるのでよろしくお願いします。m(_ _)m (4月24日 22時) (レス) @page27 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長庚 | 作成日時:2023年12月26日 8時

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