月の光に包まれて2

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「お母さん特製、しらすパスタ身体に優しいバージョンです！」

「うまそー！いただきます。」

1.5人前の俺のパスタの隣には、0.３人前の太輔のパスタ。

太輔の好きなしらすと貧血にもいいほうれん草のパスタを母ちゃんに作ってもらって。

分かりやすく笑顔で嬉しそうな様子に、母ちゃんと心の中でハイタッチ。

ゆっくりだけど、小さい口いっぱいにモグモグ食べる姿に安心する。


「はい、じゃあおかわりはこっちをどーぞ。」

「え？ 俺はもうこれで十分、」

「いやいや、それ半人前以下しかよそってないから！笑」

胃腸やメンタルに不調はないんだから、あれだけの夕飯でご馳走様させるわけにはいかない。

苦笑いの太輔の前には、これまた母ちゃん特製のニラと卵としらすの雑炊。

俺たちが風邪ひいたりした時の定番で、元気が出るご飯。

小さいお椀に控えめによそってあるけど、スプーンをなかなか取る気配がない。

「嬉しいんだけどさ、そんなにもう、、、ん！」

木のスプーンで一口掬って、口元まで持っていくと反射でパクリと食べた。

俯いてモグモグしながら真っ赤になってるこいつに、こっちもつられそうになるけど気を強く持つ。笑

頑張って食べさせて、精をつけさせてやらなきゃいけないんだ。頑張れ俺！！

「はい、もうちょっと食え。」

もう一口持っていくと、

「わかった、わかったから自分で食べれるからもう。」

嬉しそうな母ちゃんと、しっかりグータッチした。

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