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舞戸先生に作ってもらったホットタオルを持ってベッドに戻ると、腕を目の上に乗せて休んでいる。

けどきっと、寝てはないはず。

「ちょっと手、いい? どけてくれる。」

声をかけると窺うような目でこっちを見る。

そっとホットタオルを目にのせると、少し肩の力が抜けたのが分かる。

「熱く、ない?」

「この体勢、息も苦しくない?」

二回頷いたことを確認して、そっと手をとる。

この間点滴する時を除いたら、こんな風にこいつの手を握るなんていつぶりだろうか。

やっぱり手も、冷たい。

俺の体温であったまれ、なんて念を送ってみる。

「さっきは、ごめん。 ちょっと気持ちが焦った。
もともとお前貧血傾向?らしくてさ。
たぶんそんなに心配することはないみたいなんだけど、不調がつづく悪循環だけは絶ちたいわけ。
お前最近ちょっと無理しすぎみたいだからさ、身体休めよう、な。

俺、お前が階段で倒れそうになってるの見て、心臓止まるかと思ったんだかんな。」

最後の一言は言うつもりじゃなかったのに、口から零れてしまった。

タオル越しにでも太輔の顔が見れなくて、言葉に詰まる。


「ごめん、心配かけた。」

片方の手でタオルをずらして目が合うと更に気まずくなって、お互い何も言えなくなる。

琥珀色がいつもよりずいぶんと水分を増して、揺れている。

でもゆっくりと握り返される手は、口よりも饒舌で。

少しほっとしていると、伝えてくれていると思った。

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あんみつ(プロフ) - TFxxxLOVEさん» ありがとうございます。きまぐれな更新に付き合ってくださって、感謝です。 (2021年4月6日 22時) (レス) id: 14f6920719 (このIDを非表示/違反報告)
TFxxxLOVE(プロフ) - 更新とっても楽しみにしてました!応援してます! (2021年4月5日 8時) (レス) id: 53d3050df2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんみつ | 作成日時:2020年9月22日 16時

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