116 ページ17
〜貴方side〜
ナルトがサーッと一瞬にして青ざめる。
そのやり取りを見ていた私も同じくゾッとした。
その時、髪の長い笠を被った男がアンコ先生の背後をとる。
？「クナイ…お返ししますわ…」
ア「わざわざありがと。でもね…殺気を込めて……私の後ろに立たないで、早死にしたくなければね…」
？「いえね…。赤い血を見るとついウズいちゃう性質でね…。それに、私の大切な髪を切られたんで興奮しちゃって…」
そう言って男がアンコ先生から離れていく瞬間、たまたまそばにいた私と目が合った。
ゾクッ
蛇に睨まれた蛙とはこの事だろうか。
底なしの穴に落ちていくような恐怖で体中が戦慄する。
全身に汗が流れるような不気味さで、その人に強い畏怖の念を抱いた。
貴(この形容しがたい恐怖は一体……！この男、本当に下忍なのか…！？)
どれくらい経ったのだろうか。一瞬だったはずのそれは永遠にも感じられた。
ｻｸ「唯〜？何してるの、行くわよ！」
貴「！！……今行きます」
サクラの呼び声でようやく我に帰ることが出来た私はなるべく男のほうを見ないようにして3人の下へと走った。
ｻｸ「ちょ、大丈夫！？顔真っ青じゃない！これから第2の試験始まるのよ！？」
貴「だ、大丈夫です…ちょっと緊張してるだけで…」
ｻｸ「も〜ちゃんとしてよね！」
そんなやり取りをしていくうちにバクバクとやかましい程に騒ぐ心臓が、やがて少しずつ静かになっていく。
全身の血流がようやく巡りだした気がして、ようやくホッと一息つけた。
？「へぇ…」
その男が、私達を見て舌なめずりしたのを知らずに。
同意書に名前を書いた私達はそれぞれ指定されたゲートへと立つ。
貴(大丈夫…皆がいるからきっとこの試験だって乗り越えてみせる！)
そばにいる仲間の姿を見て、そう気合を入れ直した。
暫くするとゲートが開かれ一斉に中へ入っていく。
第二の試験、開始ーーーー。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「原作沿い」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おふ豚(プロフ) - シルバさん» ありがとうございます！そう仰って下さると何よりも励みになります！シルバさんの期待に応えれるよう、これからも頑張りますのでよろしくお願いします！ (2019年5月22日 20時) (
レス) id: f11330c0ee (このIDを非表示/違反報告)
シルバ(プロフ) - はじめまして。シルバといいます。とても素敵な作品ですね！読んでいてとても面白く、続きが気になります。頑張ってください！ (2019年5月21日 23時) (レス) id: 54f5825f9b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おふ豚 | 作成日時：2019年5月12日 22時
