ポケモン本部【あの空の先で】 (ページ7)

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「伸び代ってやつは、いざ伸びてみるまで分からないものですよ。自分の命の大きさより強いと思う覚悟があるなら、僕はさせてあげるべきかと思いますが」
　改めて言葉にされると、すくみそうになる。命よりも強い覚悟。ライは真っ直ぐアーサー本部長を見た。

「……だな、ああ、根負けしたぞ！！」
　アーサー本部長はライの傍にまたふよふよと近付くと「君を本部のポケモンと認める！！」とライに宣言したのだった。
　ライはどんどん目をキラキラさせて、思わず何度も助けてくれたジゼルを見た。彼もぱちりとウインクで返してくれる。

「あ、ありがとうございます！！」
「君には本部のポケモンという印のバッチを授けねばな」──そうしてアーサー本部長は机まで戻るとゴソゴソ何かを取り出して、またライの前に戻る。そこにはシンプルながら繊細なデザインの小さなバッチがあった。よく見ると細部のデザインは違うがこのアーサー本部長もそれを付けてるし、ジゼルも付けている。

「君はまだ駆け出しだから初心者カラーの黄色だ」
「ふふふ、ピカチュウだから色が被ってるね」
「ジゼル余計なことは言わんでよろしい。……それは黄色、赤、青、白、黒──とランクが上がる事に色が変わる。黒が一番凄い！」

　だから、とアーサー本部長は笑った。

「今日から君は──"黄色の救助隊"だ！歓迎しようライくん！！」

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