兄を求めて 7 ページ9
シャス?side
os「教えへん。シャスが記憶を取り戻し、俺を思い出すまではな」
オスマンさんはそう言い、総統室と書いてあるアンティークな扉を2回ノックした。
??「どうぞ」
中からはとても低い声が聞こえ、私の背筋を凍らせた。
os「失礼するで」
と言って開けられた総統室の扉。
総統室自体はとても綺麗だが、デスクの上はかなり散乱しているのがとても分かる。
os「ちぃと話があんねんけど、ええか?」
gr「嗚呼、構わんが、戦後処理で忙しいのだ今は」
os「…こいつの話なんやけど…」
と言われ、手を引かれた。
その勢いで前にやられ、私はこんにちは…と言う。
gr「こいつは?不法侵入者か?」
os「俺が昨日の夕方拾った。虐待を受けていたか、盗賊にやられたか、でな」
gr「…それで」
os「…こいつを、この国に入れる」
gr「ッ、何を言うッ!2ヶ月前に亡くしたばかりではなかろうかッ!」
総統さんが突然声を荒らげ、私の体はびくりと跳ね上がる。
os「こいつは…こいつは…!!」
gr「…取り敢えず、仮入国は認める。あくまでも仮だ。お前とコイツの因果関係を話すまで、認めはせん。分かったな?」
os「…分かった」
シャス、行くで、とオスマンさんに声をかけられ、私は総統さんに失礼しました、と言った。
再び資料に目を戻した総統さんは、私の声に耳を傾ける仕草もせずに。
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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/
作成日時:2018年6月17日 14時