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兄を求めて 25 ページ27


しんぺい神side


オスマンが目の前で倒れ、俺は心拍数の確認をし、俗で言うお姫様抱っこをする。


いや、homoだから、って言えるいう状況じゃない。普通に。



オスマンもまぁまぁ体弱いからなぁ...



そんなことを思いながら、俺は医務室に入る。



診察ベッドに寝かせ、雨によって濡れた髪をよける。



肩を上下に動かしながら苦しそうに呼吸をするオスマンの上着を脱がせ、俺は脇に体温計をぶっさして冷やしたタオルで体を拭く。



顔が赤くなってきてるから、こりゃ風邪だな、酷いもんだ。



なんて思いながら、心拍数を確認する。



酷く鳴っている。風邪ですわオスマン。



いや、顔赤くさせてるオスマンにEstrus(発音良)したなんて知らないよ?



ぴぴぴっ、と鳴った体温計を取り出し確認、38℃、風邪ですね。



俺は再びオスマンを抱きかかえ、患者ベッドに入れる。



冷えた水の中にタオルを入れて、絞ってはおデコの上に乗せてやる。



少しだけ綻んだ顔を見て、俺ははぁ、と溜息をつく。



苦しんでいるのは、オスマンだけじゃない。



それも、お前が一番理解してるんじゃあ、ないかな。




インカムにて「オスマンが風邪引いたから手当てできる人は来てね」と伝え、仕事場に戻る。



シャスは、何かに取り憑かれたかのように、静かに眠っていた。




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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/  
作成日時:2018年6月17日 14時

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