兄を求めて 24 ページ26
オスマンside
ジメジメとし、もうすぐで雨が降ってしまいそうな今、この時。
俺は、 薔薇園の中央部に立ち尽くしていた。
こうやって立ち尽くして、どれくらい経ったのだろうか。
ペ神も心配して見に来てくれているのに、何故か体が十分に動かない。
...俺は、自分の心に素直にならなければいけない...
そうしないと、またシャスを泣かせてしまうんや...
sn「...そうだよ、オスマンは、シャスに生きていて欲しいんだ」
本当のその心に、気づいていないだけ。
...そう言ったペ神に、俺は再び涙を流した。
sn「...グルッペンの言葉は、强間違いではない。オスマンの心を読み取れる俺でも、読み取れない部分はある。
何よりも一番理解してるのは、オスマン、お前なんだよ」
...グルッペンは悪くない。むしろ、俺を気遣ってくれていたのに、何であんなに声を荒らげてしまったのだろうと、後悔をしている。
sn「...オスマン、そろそろ戻ろう」
ざーっと降ってきた雨に、俺は涙と一緒に頬を濡らす。
俺は薔薇園から出るものの、城に入ったっきりで意識が朦朧としてくる。
脚が縺れて壁にもたれかかり、俺はペ神に「ごめん」と言って意識を手放した。
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作者名:扇@リョク | 作者ホームページ:uranai.nosv.org/u.php/novel/usiro_member/
作成日時:2018年6月17日 14時