「はい、あーん」2 ページ2
あれから何とか二人を帰そうとしたのだが、無理矢理家に上がられてしまった。諦めた○○は、大人しく布団へ潜った。二人はというと、お粥を作ってくれるそうで、台所にいる。
(はぁ。無事でいてくれ、台所)
あの二人なら、台所を壊しかねない。特に神威。力は人間かって思うほどの怪力だ。
(あぁ、でも・・・)
総悟も危ない。彼はどこからともなく、バズーカを取り出す事もある。大抵、クラスメートの土方に向ってだが。
そんな事を思っていたら、頭がガンガン痛くなってきた。熱も上がってきているのではないのだろうか。
(・・・・・・・・・)
だるいが、二人の様子を見に行こうかと思い、ノロノロと上体を起こした。その時、台所から○○の部屋に向って、ドタドタとものすごい勢いで近づく足音がした。
―バンッ―
「ほら。粥だ」
「お待たせ。お粥を作ってきたよ」
二人は同時に部屋のドアを蹴り倒し、ズイッとそれぞれ作ったお粥を、○○の目の前に差し出した。
『・・・・・・・』
○○の視線は目の前のお粥を通り越し、倒れ込んできたドア(半壊)を見つめていた。
『〜〜〜〜ちょっと!ドアどうしてくれるのよ!』
「それは、こいつが直しまさァ」
「何言ってんの?君が壊したんだから、君が直しなよ。その間に、俺が○○を看病してるから」
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜輝 | 作成日時:2018年11月14日 20時