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「なんで彼奴あんなにテンパってるの。」
「さあ？」
慌てふためいて、倒してしまった椅子を立て直すも、
それにも失敗してまた椅子が転び倒れた。
さらに加えて、机に手を着いた拍子に、
机上のヨーグルトのパックが飛び跳ねて床に落下する。
中身こそ零れなかったものの、彼の周りは一瞬にして散々なことになった。
観念したのか、それを放っておいてこちらへ向かってくる。
「潮崎さん、」
顔を真っ赤にしてこちらを見る。
額には少しだけ汗が浮き出ていた。
「来てくれたんスか、」
「あ、うん、」
「………あざっス、」
「なにその敬語！？私たちと喋る時は凄い口悪いのに！
何？バレー部の中ではマネには敬語使うルールでもあんの？」
ケラケラとお腹を抱えながら、
影山君と私を交互に見て彼女達は笑った。
彼女達はこの超絶体育会系の敬語を、彼に使われたことがないらしかった。
そう言えばそうだ。
よく考えてみれば、彼はよく私に対して敬語を使ってくる気がする。
敬遠されているのかな？とも思ってしまう。
まあ、彼に限って深い意味はないだろうと思うことにした。
「そんなのねぇよ。」
「じゃあなんで？」
「……特に、深い理由は、ない。」
そっぽを向いて、ただでさえ鋭い目を尖らせながら言う。
ほら、やっぱり彼にとって深い理由なんて考える余地もないのだ。
「あ、影山。
聞いたよ？来週の日曜、オフなんだって？」
「おう。よく知ってるな。」
「Aから聞いたの。」
ね？と私の肩を組む彼女に、少しだけ背中をびくりとさせた。
でもこれはきっと地雷じゃない。
「きっと、例の彼女からお誘いが来るんじゃない？」
彼は少しだけハッ、とした顔をした。
目を丸々とさせて、でもそれは一瞬で。
部活の時とは大違いだった。
「あの子は相当アンタに惚れ込んでるね。」
分析するような口調の彼女に対して、
今すぐこの場から逃げ出したくなった。
「どうすんの？
影山、もし誘われたら行くの？」
得体の知れない何かに迫られて、
首を絞められて、呼吸がし辛い。
私の首に腕がまとわりつく。
「あ、その日俺先約あるんで。」
ふと光がさした気がして腕の先を見やれば、
そこに居たのは紛れもなく私自身だった。
けれど心の何処かで、その腕の本人が、
彼で無いことに心底胸を撫で下ろす自分がいるのだ。
『出遅れる日』
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mono(プロフ) - さくらまめさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。できるだけ皆様に納得していただけるような、素敵な展開にしたいです！パート3でも宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (
レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - 湖々さん» コメントありがとうございます。長かったようで短かったです！笑 納得のいく可能な限り最大限のエンドにしていきたいです！そう言っていただけて嬉しいです。パート3でもお待ちしています！宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - 真夜花@影山厨さん» コメントもありがとうございます！本当に素敵なイラストで、嬉しすぎでした。そう言っていただけて嬉しいです。ぎこちない2人ですが、今後とも見守っていただけると嬉しいです。パート3も宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
さくらまめ - パート２お疲れ様でした!!monoさんが書かれるもどかしい二人、いきいきしているサブキャラたちが大好きです！これからも応援しています!パート３も待ってます（*^_^*） (2014年11月17日 20時) (レス) id: 50383f2ae3 (このIDを非表示/違反報告)
湖々 - いよいよパート3ですね!!どんな風に展開するのか楽しみです。更新無理せず頑張ってくださいね、もちろんパート3も愛読させていただくと思います、笑 (2014年11月15日 8時) (レス) id: cdc5b89ea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mono | 作成日時：2014年8月7日 21時
