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「潮崎さん、大丈夫？」
部活中も、何度も日向君に心配された。
なんとか誤魔化して、言い逃れをした。
けれど、それで心が晴れるわけもなくて。
あの時、素直に私も好きだ、と言っていれば良かったか？
いや、私の居場所がなくなってしまいそう。
それこそ、男目当てのマネージャー、だなんて陰口を言われかねない。
「じゃ、今日は解散！」
「潮崎さん」
そこには山口君がいた。
珍しく、月島君は一緒じゃない。
いやそんなことはどうでもいい。
「……浮かない顔だったけど、大丈夫？」
「え？」
「ほら、潮崎さんの前の席の女の子。
……ツッキーから聞いたよ。」
全く、月島君はお喋りさんだな。
「……別に、気にしてないよ。」
「嘘ばっかり。」
「……だって。」
だって。
でも。
別に。
そんなの。
出てくるのはマイナスの言葉ばかりだった。
そんな自分に嫌気がさすのも、
本当に嫌。
「仕方ない、よ。」
薄々気付いていたのだ。
金田一君はあの時、
私は変わっていないと言った。
良い意味で、変わっていない、と言ったのかもしれない。
しかしそれは、
あの雨の日から私は何も成長していないということだ。
恋愛についての耐性があるわけではないし、
人間関係にだって消極的。
それが変わったわけではない。
そんな中で、これからの3年間を見据えて、
何を優先させるべきか、なんて。
そんなの、
初めから決まっていたじゃあないか。
「私が気付くのが、遅かっただけ。」
どうしようもなく好き。
でも、この恋心が人生の全てではない。
それなら、まだ手遅れにならないうちに、
一歩身を引いた方がいい。
「それに、誰かに疎まれながら過ごすなんて、
私は耐えられないよ。」
好きだ。
どうしようもなく好きだ。
この気持ちに偽りなんてない。
あの雨の日から変わらない。
けれど。
これは、
ようやく得たものを失ってしまう程、
無慈悲なものなのだ。
本音を言えば、どちらも欲しい。
でも、月島君の言った通り、
何かを諦めなくてはいけない時が必ずくるのだ。
それなら、この淡い気持ちを捨てる方が、
良いのではないだろうか。
2歩進んで3歩遠ざかる。
この、"2歩進んで"が無くなるだけ。
そうすることで、"3歩遠ざかる"ことも無くなるだけ。
今の距離を保って、
1mmだって近づかないし、遠ざかりもしない。
ほら、貪欲な私に、
ぴったりの正論じゃあないか。
「潮崎さん、
ちょっといいスか、」
『蹴っ飛ばす日』
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mono(プロフ) - さくらまめさん» ありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです。できるだけ皆様に納得していただけるような、素敵な展開にしたいです！パート3でも宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (
レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - 湖々さん» コメントありがとうございます。長かったようで短かったです！笑 納得のいく可能な限り最大限のエンドにしていきたいです！そう言っていただけて嬉しいです。パート3でもお待ちしています！宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
mono(プロフ) - 真夜花@影山厨さん» コメントもありがとうございます！本当に素敵なイラストで、嬉しすぎでした。そう言っていただけて嬉しいです。ぎこちない2人ですが、今後とも見守っていただけると嬉しいです。パート3も宜しくお願いします！ (2014年11月17日 23時) (レス) id: ae3790c4ff (このIDを非表示/違反報告)
さくらまめ - パート２お疲れ様でした!!monoさんが書かれるもどかしい二人、いきいきしているサブキャラたちが大好きです！これからも応援しています!パート３も待ってます（*^_^*） (2014年11月17日 20時) (レス) id: 50383f2ae3 (このIDを非表示/違反報告)
湖々 - いよいよパート3ですね!!どんな風に展開するのか楽しみです。更新無理せず頑張ってくださいね、もちろんパート3も愛読させていただくと思います、笑 (2014年11月15日 8時) (レス) id: cdc5b89ea9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mono | 作成日時：2014年8月7日 21時
