もう一度、抱きしめたい。【TH】 (ページ48)

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ーー次の日。

「あ、テヒョナ」

下駄箱を締めて上履きを履くと、丁度それを見計らったように登校して来たジミナが言った。俺を見ると、嬉しそうに駆け寄って来る。

「お早う、テヒョナ。ね、ね、昨日Aとデートだったんでしょ？どうだった？」

そう言って、俺の顔を覗き込んだジミナが、動きを止めた。

「…テヒョナ、どうしたの、その顔…」
「え…」

顔を上げると、ジミナが驚いたような顔で俺を見ていた。

「なに…？」
「…テヒョナ、鏡見てないの？…真っ青だよ」

ジミナが心配そうに眉を潜める。

「…昨日、何かあった？まさか、また何かされたんじゃ…」
「ジミナ、俺…」

ジミナに昨日ことを伝えようとしたときだった。グラリと視界が揺れ、俺はジミナに倒れ込む。

「ーーテヒョナッ？！って、熱…っ、お前、凄い熱…！」
「…ぅ、」
「…待ってて。今保健室連れてくから」

ジミナに支えられながら、俺は遠くなる意識を手放した。

＊＊＊＊＊

目を覚ますと、視界には白い天井が広がっていた。

…ここ、知ってる。多分、保健室…。

「あ、起きた」

隣で声がし、俺は顔をそちらに向ける。そこには心配そうにこちらを見つめる、ジミナがいた。

「…ジミナ、俺…」
「テヒョナ、覚えてる？朝登校していきなり倒れたんだよ。凄い高熱で、とにかく保健室に運んで寝かした。テヒョナ、凄い寝てたよ」

そう言って、ジミナが保健室の時計を指差した。時刻は15時を回っている。倒れたのが朝の8時だとすれば…7時間くらい眠っていたことになる。

「…部活は？」
「今日は休み貰った。ホソク先輩もいいって。こんなテヒョナ放っておけないし」

ジミナが言った。