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川西サイド



「なあ、賢志郎。Aちゃんって色々とあったん?」



一旦三人でお店の外に出ていって、二人の話が終わるのを待っていた。



だか水田くんが沈黙に耐えられなくなったのであろう、聞いてきた。



「うん…そうやねん。上司からひどいことされとったんよ」



「例えば?」



「…なんで聞きたがるの?」



「気になるから」



そのまま。



「私からも教えて」



ママまで…



「知らへんで。あとでどうなっても。毎日嫌味言われて怒鳴られて、仕事を押し付けられて夜中まで残業。嫌がらせメールも送られてきて。ひどいやろ?」



どこまで言ってもいいのだろうか…?



「上司が気に入らないことをいったら、手首を掴まれ、逆らったらクビと言われて。落とした資料を拾ってたら、ヒールで手を踏まれる。挙げ句の果てにはAちゃんのやっていうニセのインスタまで作って仕事をせず遊んでいるってことになったり、作った資料のデータが全部なくなってたり…ひどいやろ?」



「それって、あまりにも酷くない?」



「Aちゃん今までよう耐えとったな」



水田くんとママが眉間にシワを寄せながら、言う。



「考えただけでゾッとするやろ?だからAちゃん、たとえその上司たちがいなくなろうと、会社辞めて正解やったと思う」



「そうやな」



「Aちゃんがここに運びこまれたときも、そうとう顔色悪かったからねぇ。だいぶ無理してたんやろなあ」



ほんと、そう。初めて見たときの彼女の顔は真っ白で、とんでもない量の荷物を持っていて、知らない人が見ようと相当無理をしているということは分かった。



「もし賢志郎に助けてもらえへんかったら、今頃Aちゃん、どうなってたんやろうな」



どうなってたって…



『カランコロン♪』



そのときお店のドアが開いて、真奈美ちゃんが中から顔を出した。



「すみません、こんなところで待たせちゃって」



「そんなことないで。もうええの?」



「はい」



真奈美ちゃんについてく形でお店の中にゾロゾロと入っていく。



「さっ、A今までの嫌なこと全部忘れて飲もう!」



「そうやで、酒飲んで忘れるのが一番ええで!」



「そうそう!」



「今日美味しいワインあるから、開けよ開けよ!」



「そうですね、今日は飲みます!」



そうして飲み会が、再び始まった。

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さら(プロフ) - ありがとうございます!これからもちょくちょく更新していきたいと思ってますので、楽しみに待っててください^_^ (2019年9月20日 7時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
ハンナ(プロフ) - 一気読みしてしまいました!面白くて、何だかあったかい気持ちに。更新楽しみにしてます。 (2019年9月19日 1時) (レス) id: 9d1b7de85f (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 黄色パーナさん» コメント、ありがとうございます!毎日更新というわけにはいかないですが、これからも頑張って書いていきますので、よろしくお願いします。 (2019年4月14日 9時) (レス) id: abcbda1e9b (このIDを非表示/違反報告)
黄色パーナ - 愛読しています!更新楽しみにしています(*^▽^*) (2019年4月14日 7時) (レス) id: ceaebda915 (このIDを非表示/違反報告)
あやかちん(プロフ) - さらさん» なるほど……そんなことが… (2019年4月9日 22時) (レス) id: 34fff6315e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さら | 作成日時:2019年3月24日 23時

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