【ONEPIECE】薄明【暁天:番外編】 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:8,465 hit

奥手？【ミホーク】3 ページ6

ｼｬﾝ｢おい、
イチャイチャするな｣

『何処をどう見たらそんな風に見えるのよ。節穴か』

ｼｬﾝ｢何を怒ってんだ…今日は祝い酒だぞ？
存分に楽しめ！！｣

『脳天気が』

Aがため息を吐くと同時に、
突如、地面から足が離れ、浮遊感に襲われる。

『＿＿＿なっ！？』

ベン｢おっと｣

いつの間にか傍に居たミホークが、
Aを担いでいた。

ベン｢ｸｸｸｯ…そう睨むなよ。
後で本人から話は聞く事だ｣

『おいっ！』

ﾐﾎ｢邪魔した｣

ｼｬﾝ｢おいおい、もう帰っちまうのか？｣

ミホークはAの立て掛けられていた剣を持つと、
岸にある船へと向かった。

Aは相談なんてすんじゃなかったと、悔やんだ。

・

『ミホーク。この体勢は少し…』

ﾐﾎ｢…｣

Aはミホークの膝の上に座らせられ、
背中がピッタリと密着している状態だった。

お腹に腕を巻かれ、逃げられもしない。

『他の船と遭遇したら、恥ずかしい』

ﾐﾎ｢恥ずかしい関係では無いだろう｣

『この体勢が恥ずかしいって言ってんの』

話を理解しない男だと、Aはため息を吐く。

ﾐﾎ｢…あの男と何を話してた｣

『あの男…？』

ﾐﾎ｢ベン・ベックマン｣

『…もしかして、見てた？』

ﾐﾎ｢…｣

ミホークは何も答えない。
見ていた事に間違いは無い。

『別に。ただの世間話』

ﾐﾎ｢世間話で顔を赤らめるのか。お前は｣

『…見てるじゃん』

見ていた事は認めないが、
しっかりと見ていた様だ。

ﾐﾎ｢…お前はあの男の方がいいのか？｣

『…え？』

弱音と言っていいのかは分からないが、
Aは、確かに悲しそうな声色を微かに感じ取った。

『何言って…私、貴方の恋人なのに…』

ﾐﾎ｢そんなもの形だけにすぎん｣

『…何、その言い方』

ミホークの言葉に、
Aの全身の血が引いた。

全てを否定された様に感じたのだ。