＿10 ページ12
ﾄﾞﾌ｢鷹の目。
随分、珍しい者を隠してたなァ？ﾌｯﾌｯﾌ！｣
ｸﾛｺ｢どこの海で拾った？
ﾐﾎ｢…
ミホークの回答に、
二人の肩が僅かに反応する。
ｸﾛｺ｢おいおい…。
つくならもっとマシな嘘をつけ｣
ﾄﾞﾌ｢ﾌｯﾌｯﾌ！
海賊も海王類もそこら辺にうじゃうじゃいる。
天候なんて何も信じられねェ。
小娘一匹で生きていけるとでも？｣
冗談はよせと二人は鼻で笑う。
『…現に私は生きています。
ｸﾛｺ｢…航海術は？｣
『ありません』
ﾄﾞﾌ｢唯 ボーッと波に揺られてた訳じゃァねェんだろ？｣
『…時に動物は人間よりも正確な情報を出します』
ｸﾛｺ｢＿＿＿＿渡り鳥か｣
＿＿＿＿＿この人、情報に長けてるな。
『はい。
海の上ではレストラン等は存在しません。
何しろ私は一文無し。
島の住民に食べ物を恵んで貰っては行く宛てもなく、海へと漂うだけ。その繰り返しです。
まぁ、私は唯 運が良かっただけですが＿＿＿』
ﾄﾞﾌ｢ﾌｯﾌｯﾌ。そりゃ壮大だな｣
ｸﾛｺ｢渡り鳥っつても、舟はどうやって動かした｣
『舟は基本 手漕ぎですよ。
トビウオが居れば水面から上がった瞬間に縄で引っ掛けての繰り返しで速度を上げました。
後は天候と運に恵まれました』
ｸﾛｺ｢…無謀だな｣
＿＿＿＿＿＿えぇ。勿論、嘘ですから。
でも、出来ない事ではない。
ﾄﾞﾌ｢それで…島に着いた時、
保護して貰おうとは思わなかったのかァ？｣
彼は詮索している。
私という人間を＿＿＿＿＿＿＿
グラスに残ったワインを飲み干す。
『今まで何処で何を…
故郷すら何も思い出せない。
そんな人間が気が付いたら海の上…なんて。
碌でもない事があった証拠です。
私は善人では無い。
行く宛てはなくとも＿＿＿
自ら危険に飛び込む様な馬鹿はしない。
人間だから自分の命は惜しい。
ふふっ。
私は薄情なんです』
口角を上げて妖しく笑う。
その姿に思わず見惚れる＿＿＿＿＿＿＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 432人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
神無(プロフ) - 絵めちゃくちゃうまいですね！頑張ってください (2021年6月20日 13時) (
レス) id: bbb630f8b7 (このIDを非表示/違反報告)
ニワトリ(プロフ) - kanraiさん» 見て下さり有難う御座います！！ 直々に明かしていきますのでお楽しみ頂けると嬉しいです！！！ (2021年4月10日 3時) (レス) id: cce3401f5c (このIDを非表示/違反報告)
kanrai - 凄く面白いです！これからどうなるのか、主人公ちゃんは何者なのか凄く気になります！更新楽しみにしてます！応援してます！ (2021年4月7日 19時) (レス) id: 719db3de2f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
