棘の女王。

未来の再会 ページ37

勝利「ここのフロアです。」


そう言うと、沢山の人がいる大部屋を横切って会議室をノックする勝利さん。


中からどうぞ〜という声がする。


勝利「先に、経理部と企画部の部長さん達に挨拶をしていただきます。」



途端に私の背筋が伸びる。

第一印象って大事だもんね。頑張らなきゃ。

・


・


・

ガチャ

勝利「失礼します。」



勝利さんに続いて健人も入る。


健人「失礼します。はじめまし……え？」





何故か突然止まった健人。




さくら「何、健人。どうかしたの？」


健人の前を見ると、ビックリしている男の人と女の人。


お互い見つめあったまま何も話さないから、金髪の男の人と健人が目と目でしばらく話し合っているみたい。




健人「お前……風磨？」

風磨「お前こそ……健人か？」



ん？風磨？

え、あの風磨？


色々と頭がこんがらがってると、ふと金髪の人の視線が私に向いた。


風磨「ってことは……お前、健人の幼なじみの柏木？」



懐かしい呼び名だなぁ、、

てことはほんとに…菊池くん？



さくら「もしかして……菊池くん？」




恐る恐る聞くと、どこか見た事のあるふにゃっとした顔をして、


風磨「うん。俺、菊池風磨。経理部部長です。」

と言った。


・


・


あぁ……変わらないねキミは。

忘れたはずの感情の高鳴りがまた戻ってくる予感がした。。


でも、絶対に余計な感情を抱いちゃダメ。


だって…………ほら。
いるじゃない。ずっと私が嫌ってる子が。


？「もう〜2人とも〜！！風磨のことは覚えてて私のことは覚えてないの？」

そうケラケラ笑う可愛い女の子。


？「私、白城結望！さくらちゃんと健人くんだよね！覚えてるかな？？あ、企画部部長です！！」


さくら「あ、うん…」




嘘……

結望が企画部部長だなんて……

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