どうする、私【後編】 ページ10
「仰らないのには何か理由がお有りなのですか…？」
八百万が心配そうに尋ねる
「お前、このままだとこの試験不合格になるぞ」
一方で轟が急かすように圧をかける
「轟さん！そんな言い方しなくても…！」
「事実だろ」
「そうかもしれませんけど…っ、夢喰さん、無理にとはいいません。でも…私たち、同じヒーローを目指すクラスメイトではありませんか」
クラスメイト…
友達でもない『ただの』クラスメイトに話すリスクは大きすぎるよ
どこから情報漏れるかもわからないんだし
でもこのままだとこの2人にまで迷惑がかかる
この演習試験、チームワークも必要となってくるわけだから、私1人が脱落すれば2人にも責任がある、となる可能性もないわけではない
「…私の個性は、……『略奪』」
「…『略奪』？」
轟が顔を顰めたのが視界に入り、
思わず視線を下げる
「…そう、奪いたい個性の人に触れて個性を奪う。私が奪ってる間は奪われた本人は個性が使えない。個性把握テストでクラスの何人かは『借りる』個性だって勘違いしてるみたいだけど、そんな都合のいいものじゃない。今まで個性の事で色々言われたからあんまり言いたくなかったから言わなかった。……隠しててごめん」
私は軽く頭を下げる
「っ！、夢喰さん、頭をあげてください！むしろ話してくれてありがとうございます！」
「…なんで八百万が涙目なの」
「とにかく事情はわかった。八百万、作戦を話してくれるか」
「はい。私の考えはこうです…────」
「────…これなら先生から逃げ切るよりも成功確率は高いはずです！」
「…なるほどな。よしわかった。夢喰、」
轟が左手を差し出す
「…？、なに」
「触れたら奪えんだろ。お前このままだと不合格になるし、仕上げはお前がしろ」
「……わかった。…あの、八百万、轟」
2人が同時にこちらを見る
「2人には個性の事話したけど…やっぱりまだ大勢に話すのは、怖い。…いつか自分で話すよ。だから、…まだ、クラスの他の奴らには内緒にしといてほしい」
「わかった」
「夢喰さんがそういうなら…もちろんですわ」
「…ありがと」
「勝負は一瞬…よろしいですか？」
「ああ」
「うん」
文句なしだよ、八百万
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柊(プロフ) - 小説読みました！！！ 面白かったです！更新頑張ってください！！ (2020年3月3日 11時) (
レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
音無春奈(プロフ) - 今日一から見直しましたがやっぱり最高ですね！相澤先生と少しずつ打ち解け合う様子が微笑ましいし、甘えた夢主ちゃんもすごいかわいいです笑 またいつか更新を楽しみにしています。いつも楽しい時間をありがとうございます(^O^) (2019年1月17日 22時) (レス) id: 82b0340df7 (このIDを非表示/違反報告)
鎖国(プロフ) - ひろおにさん» コメント有難うございます。最近なかなか忙しく思うように更新が出来ていないんですが、ご期待に添えるようなるべく早く最新話を更新したい所存です…！ (2017年11月26日 19時) (レス) id: 5af2d7ebb1 (このIDを非表示/違反報告)
ひろおに(プロフ) - めっちゃ面白いです！更新待ってます！ (2017年11月26日 12時) (レス) id: b8fe268e11 (このIDを非表示/違反報告)
鎖国(プロフ) - Reoさん» コメント有難うございます。夢主少し冷めた所があるので、相澤先生の前では我儘で相澤先生を振り回してるといいな…と思ったのですが好印象だったようで良かったです‥！ (2017年10月22日 19時) (レス) id: 5af2d7ebb1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鎖国 | 作成日時：2017年10月7日 23時
