おじいちゃんの研究所 ページ33
理由ききたいけれどリリーの疲れた様子を見て言うのをやめた。
しばらくそっとしておきましょう。
翌日
リリーは学校に行かなかった。
生まれて初めての出来事で私は
とても驚いた。
リリーの目は相変わらず暗くて空っぽのようだ。
昔の夫を思い出させる。
「リリー、、、どうしたの、、、?」
恐る恐る聞いてみると表情のない目がこちらを向いた。
「、、、。」
リリーは数秒間こちらを見つめたあと何も言わずに図書室に入っていく。
一体何があったのかしら。
それを知る者はただ一人。
私は学校が終わる時間を待った。
******
泉は足を引きずるように自分の図書室へ向かい、本を漁った。
何かアイツらをやっつけられる手がかりを探さなくちゃ。
攻撃魔法一覧という分厚い本をめくってめくって見つめる。
それをしばらく見てから新しい本を探しに行く。
ふと、ある本目に入った。
“禁断攻撃魔法”
“高等魔術”
私はその二冊に手を伸ばした。
負けないためには、その上のレベルの魔法を使用しなくてはならないから。
まだ習ってない魔法。
破壊力のある魔法。
とても興味深くて夜まで読みふけった。
翌日
私はその数冊の本を持って家を出る。
お母さんが心配そうに何かを言っていたけれど聞こえなかった。
どこか誰もいなくて魔法の練習に最適な場所はないかな。
うろちょろ歩いているとおじいちゃんがやってきた。
腕にはたくさんの薬草がある。
「おぉ、リリー。そこで何をやっているんだい?」
泉は本を軽く持ち上げて言った。
「攻撃魔法の実践をしたいの。でも、場所がなくて。どんな攻撃魔法をしても捕まらない場所がいいんだけど。」
私は禁断の魔法を使う。
もし、魔法省にバレたら一巻の終わり。
おじいちゃんはそれを悟ったのか私を手招きした。
「いい場所がある。」
おじいちゃんはニヤリと笑った。
おじいちゃんに連れてこられたのは我が家の倉庫。
とても大きくて最初見たときは驚いた。
でも、図書室に夢中になって中には入らなかったけど。
大きな倉庫にはやはりそれに見合う扉がある。
金色のライオンの形をしたノブに見たことのない柄が装飾されていた。
おじいちゃんはそのノブを掴んで
右、右、左、右、上!?、下、という順に回して引っ張った。
ギィィという音とともに扉が開くと埃っぽい匂いがした。
「、、、、えっ!?」
わたしが予想通りの反応をしてくれておじいちゃんは得意そうにのけぞる。
「ようこそ、ワシの研究所へ。」
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ザン(プロフ) - かなとさん» 外しました。 (2019年8月17日 2時) (レス) id: 8e20d05d05 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年8月15日 16時) (レス) id: ba1b78c8bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ザン | 作成日時:2019年8月15日 16時