彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第四章】 (ページ32)

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178話ページ32

「何があったのー、騒がしいなあ」

「爆発音がしたけど……いったい誰が来てるんだい」

「綾さん、遥弥さん！！」

余計なのが上がってきたらまた騒ぎになる、と言いたげに青くなる10代目を無視し、

遥弥と綾は彼の部屋に突入する。

ユキの部屋の間取りとそっくりな部屋立ち入ると、たしかに中はずいぶん荒れていた。いろんな意味で。

床に転がっている手榴弾をひょいひょいと避けながら、綾は中に入ると、10代目を見遣る。

「あれっ、弟君、ユキは？ユキの姿が見当たらないんだけど」

「あ、えーと……そのぉ、ユキは……」

彼はそこで言葉を切るが。

そこに……と言いたげな視線を部屋にいる二人の幼児に向けた。

1人は銀髪。もう1人は彼と同じ髪色の幼女。

言わずもがな、10年バズーカの改“悪”の餌食になってしまった獄寺とユキである。

「わぁ！ユキにそっくりな子がいるー！かわいー！親戚が来てたの！？」

「綾、あのですね私は、」

「何言ってやがるヒバリの妹てめぇ！！この方は正真正銘ユキさんで、」

「……なんかこっちの子、口悪くない？目上の人に対する口の利き方、気をつけた方がいいよ。ねぇ遥弥兄さん、」

「…………」

「遥弥兄さん？」

ん、と綾の声に顔を上げた遥弥が、再び2人に目を向ける。

彼は少し顎に手を当てて何かを考えていたが、やがて「ああ」と納得した顔をすると、……にやっと笑った。

その凶悪そうな笑みにユキが顔を青くなる。

「……うん、そうだね。ユキにそっくりだね、君」

「ちょっ、遥弥さん！？あなた絶対気づいてますよね！」

「えっ、嘘！？遥弥さんほんと！？」

ちびユキと10代目が声を上げるが、遥弥は涼しい顔で笑顔を保つだけだ。

「何の話？ ……君、その年でそこまで流暢に話せるんだ。なかなかすごいじゃない。……ふっ」

「今、笑いましたよね。やっぱり絶対わかってやってますよね」

「ねー！賢いよねー！」

「口悪いのもいるけどね」

「だからさっきから何の話してんだてめーら！！」

笑いをこらえる遥弥に、獄寺の怒鳴り声が飛ぶ。