彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第四章】 (ページ24)

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170話ページ24

「皆さま、ぜひご唱和ください。

お二人の結婚を祝して……かんぱーい！！」

「「「かんぱーい」」」

形ばかりの結婚披露宴。誰も新郎が赤ん坊だとつっこまないパーティが始まる。

女子組はいつものメンバー、同じテーブルについてグラスを掲げた。

綾とユキがいるテーブルの隣にはツナたちがいる。

「いやあ、でもおめでたいねー。まさかビアンキさんとリボーン君が結婚するなんて！」

「え、ええ……・私もいきなりのことに驚きました。リボーン先生が彼女と結ばれるだなんて」

「愛人から正妻に格上げだね、ビアンキさん」

「……綾、言い方を考えてください」

それではあまりに彼女が不憫すぎる。

……真実では、その『格上げ』すらできていないとなっているのでなおさらだ。

「あ、ジュースなくなっちゃった。ボーイさん、レモン水くださーい」

「かしこまりました。……どうぞ」

綾は、優雅な動作で差し出されたグラスを受け取ると、すぐにそれに口をつけ、呑みこもうとして。

思いっきり、眉をしかめた。

「なにこれっ、レモン水っていうかレモン汁そのまんまじゃない！

このいい感じの酸っぱさ、多分直絞りの高級品！」

「何言ってるんですか綾」

「取り替えてください、…………って！！

遥弥兄さん、なんで！！？」

あんぐりと口を開けて、綾がグラスを手から滑らせる。

ボーイの姿をした少年……遥弥はそれを見事キャッチしてから眼鏡を取ると、「やあ」と笑む。

「目は覚めた？恭弥兄さんがお怒りだから呼びに来たよ」

「ええっ！？兄さんのことは遥弥兄さんがどうにかしてくれるんじゃ、」

「そんなことあるわけないじゃないんですか。相手は遥弥さんなんですよ」

「……ユキ。言い方は慎もうか」

だが事実そんなに優しくないので、反論はしない。

レモン汁のグラスを盆に戻すと、遥弥はため息をついた。。

「うっ、うう……でもなんで遥弥兄さんがボーイの格好を……」

「まあ、パーティーの給仕経験は豊富だからね、これでも。マフィアだから。

忍び込むのは難しくないよ」

「う……」

「さあ、とっとと帰らないと咬み殺されるよ、綾」