彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第四章】 (ページ2)

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148話ページ2

「こんなんで勝っちゃっていいのかなー？あとで恨まれないかな？」

心配げに雪の上を駆けていく10代目だが、彼はレオンを追う過程で見事にすっころんだ。

標的を目前にした転倒に、ユキと遥弥は揃って呆然とする。

そのいい感じな転び方に、おおー、さすがと綾が謎の感嘆の吐息を漏らした。

……しかし次に聞こえてきたとある声に、そこにいる『生き残り』全員が硬直する。

「何これ？あとそのデカいカメ」

「ヒバリさん！！ …いや、あのっ」

うろたえる10代目が哀れだが、わざわざ面倒事(ヒバリ)に関わるのは嫌だ、と遥弥は早々に傍観を決め込んだ。

それはユキも同じようで、「ドンマイです、ツナ」と言葉をこぼしている。完全に弟を見捨てた形である。

「げ、兄さん……」

「あの人もやっぱり、暇なんだろうね……」

今日は日曜日。一般生徒が学校に来る日ではないし、しかも風紀委員も学校での仕事がある日ではないはずだ。

それなのに並中を訪れる学校愛、もはや引くレベルだ。

「せっかくの雪だ。雪合戦でもしようかとね」

「子供だな、兄さんは」

もー、と呆れ気味に綾は言うが、彼女はそれが完全なるブーメランだということに気付いていない。

「といっても群れる標的に、一方的にぶつけるんだけど」

「さすがすぎますね」

「おまわりさんこいつです」

ユキと二人で小声で突っ込んでみたものの、その『おまわりさん』たちは雲雀家の影響下にあるため、彼には手を出せないのである。

合法的な無法地帯。これこそが彼の治める並盛町だ。

……そして雲雀は10代目に向かってレオンターボを投擲しようとしたものの、それを途中でやめ。

風紀委員の仕事があるからと、その場を後にした。

「……珍しいですね。彼が群れを相手に身を引くだなんて」

「君がいたからじゃない？」

「……どういう意味ですか？」

怪訝そうなユキに曖昧な笑みを返してから、遥弥は顔を上げ……、

そして「げっ」という顔になる。

ユキもそれに倣い、同じように「げっ」という表情になった。

「やばいです、このままじゃ爆発に、」

「逃げ場はなさそうだね」

次の瞬間。

イーピンを爆心地に、並盛中は大規模な爆発にさらされたのであった。