804話 ページ37
「君」
沢田家の前に黒塗りの車が止まっていると思ったら、声を掛けてきたのはなんと9代目の守護者だった。
現嵐の守護者、コヨーテ・ヌガー。若い頃はさぞ強かっただろうと思える覇気を纏う立ち姿だ。
遥弥の時代では既に9代目も彼も故人なので、写真でしか見たことがなかったが、間違いない。
「雲雀遥弥君だな。雲の守護者候補の雲雀恭弥の親戚という」
「……ええ、それが何か?」
何を言われるのかを考えると少々嫌な予感がして、遥弥は顎を引く。
すると案の定笑みを含んだ声で「そう構えるな」と言われた。
「門外顧問から話は聞いている。君の未来での働きも知っている。
……そこで提案なんだが、今度の継承式、ぜひ君も10代目の友人として出席してもらえればと」
やっぱりか。
「……まだ沢田はボスになると決めていないはずですが。お誘いは予定が決定してから」
「それはそうだが、恐らく彼はきちんと選択をするだろうと思うが」
選択、というのはボスになる選択、ということか。……狸どもが、と目を細める。
確かに沢田綱吉の前には、もともと止まれないレールが敷かれているのだ。
彼の意志が尊重されることにはなっているが、実質的に外堀は埋められている。
「考えておいてくれたまえ」
「……失礼」
身を翻し、遥弥は帰路につく。
これから直接9代目に会うことになるだろう10代目のことを考えると、少しだけ気の毒になった。
***
____その日の夕方、ユキから電話がかかってきた。
幸い雲雀はまだ並盛中の校舎で仕事をしていたので、彼女からの連絡があったことは知られずに済んだのだが。
「……やっぱり君も会いに行ったんだ?」
『ええ、これでも次期ボス補佐候補ですし』
「それで、9代目に会って、彼は継承はしないって言ったんだね?」
『はい。ただ、9代目はまだ諦めていないご様子でしたが』
まあそうだろうね、と言ってから遥弥は顎に手を当てる。
……少なくとも、遥弥の世界では継承式は『二度』開催されている。
一度目は『途中で終わった』のだ、つまり今回は恐らく継承式は開催され、何者かに阻まれて継承は完了されない。
「……近々何か起きる気がする。ユキ、君は超直感が沢田より優れてる、何か嫌な予感がしたらすぐに知らせて」
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さにー☆彡(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます、お話については夜野兎さんと決めていきます! 主人公というのはユキちゃんでしょうか……? とにかくこれからも頑張ります。 (2018年8月12日 7時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - もしできたら、そんなティナちゃんが主人公のお話しを読みたい、なんて言ってみたり...(*/□\*) これからも更新頑張って下さい!応援してますm(_ _)m (2018年8月11日 23時) (レス) id: 8ae51bebd5 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 初めまして!いつも楽しく読ませて頂いてます!!さにーさんの作品はほとんど読ませて頂いたんですが、特にティナちゃんが大好きです(^ー^)師弟の関係でティナちゃんを嫌っているように見えて尊敬しているところもある。そんな師弟関係についにやけながら読んでます苦笑 (2018年8月11日 23時) (レス) id: 8ae51bebd5 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - マリアさん» コメントありがとうございます!まだまだ先は見えませんがこれからもよろしくお願いします! (2018年7月14日 22時) (レス) id: 7528447bd9 (このIDを非表示/違反報告)
マリア(プロフ) - いつも見させていただいています!まさかこのタイミングで百蘭とは!驚きです!?もしかして、雲雀姉弟の母上でますか?楽しみです!更新頑張ってください(`・ω・´) (2018年7月14日 21時) (レス) id: aef3096be5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜野兎×さにー☆彡 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時:2018年7月10日 21時