792話 ページ25
涼しげな青灰色の瞳。二房にまとめた射干玉の黒髪。臙脂色の腕章がついた、紺色のセーラー服。
かつかつとローファーの音を響かせて歩いてきたのは。
「恭香姉さん!」
「仕方の無い子ね、綾。持ってきてあげたわよ」
これ、必要だったんでしょう? と恭香が綾に書類を手渡す。
ついさっき、遥弥に『さっさと提出しろさもなくば家に帰ってもってこい』と言われていたあの書類だ。
「あ、ありがとうございますっ!! でも、どうして……」
「そうですよ。恭香さんは遥弥さんたちと一緒に暮らしてないんでしたよね?
それなのに、如何して家に……」
「哲に開けさせたわ」
当然でしょう、というように恭香が腕を組む。
遥弥にはどこが当然なのかまったくわからない。……草壁は恭香のことを知らないはずなのに、如何して彼女を家に入れたのか。
そして今、何故か恭香は並盛高校に入ることを許可され、これまた何故か風紀委員長を務めているらしい。
一体何をどうやったのか、本当に意味がわからない。
(まあでもこう言う無茶が通るのは、父さん譲りというかなんというか……)
並盛の王者の血。彼女には間違いなく、それが強く反映しているのだろう。
遥弥の中に、母の血が色濃く受け継がれているように。
「でもよかったぁー……これでどうにか咬み殺されずに済むよー」
「次からは気をつけなさい」
「はいっ! ……ねぇ遥弥兄さん、恭香姉さんすごい優しいじゃん! 兄さんと大違いだよ!」
「いやそれ女にだけだから」
男に対しては雲雀より酷いのが恭香という女である。
「……それにしても、屋上で楽しそうなことをやっているわね。
粛清、なぁにあれ。……あの横断幕は一体どういうことかしら?」
「ああ……転校生達と対立して、恭弥兄さんが戦ってるみたいだけど」
屋上を見上げて舌舐めずりをする恭香を横目に、遥弥は一応本当のことを話した。
転校生ね、と呟くと彼女は屋上で激戦を繰り広げる雲雀と、鈴木アーデルハイトを見つめる。
近くでは、10代目と古里炎真並んで……特に10代目の方がが慌てているようだった。
「波乱の予感しかしませんね……」
遥弥はユキの言葉に、黙って頷いた。同意しかなかった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
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さにー☆彡(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます、お話については夜野兎さんと決めていきます! 主人公というのはユキちゃんでしょうか……? とにかくこれからも頑張ります。 (2018年8月12日 7時) (レス) id: 632d3b069c (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - もしできたら、そんなティナちゃんが主人公のお話しを読みたい、なんて言ってみたり...(*/□\*) これからも更新頑張って下さい!応援してますm(_ _)m (2018年8月11日 23時) (レス) id: 8ae51bebd5 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - 初めまして!いつも楽しく読ませて頂いてます!!さにーさんの作品はほとんど読ませて頂いたんですが、特にティナちゃんが大好きです(^ー^)師弟の関係でティナちゃんを嫌っているように見えて尊敬しているところもある。そんな師弟関係についにやけながら読んでます苦笑 (2018年8月11日 23時) (レス) id: 8ae51bebd5 (このIDを非表示/違反報告)
さにー☆彡(プロフ) - マリアさん» コメントありがとうございます!まだまだ先は見えませんがこれからもよろしくお願いします! (2018年7月14日 22時) (レス) id: 7528447bd9 (このIDを非表示/違反報告)
マリア(プロフ) - いつも見させていただいています!まさかこのタイミングで百蘭とは!驚きです!?もしかして、雲雀姉弟の母上でますか?楽しみです!更新頑張ってください(`・ω・´) (2018年7月14日 21時) (レス) id: aef3096be5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜野兎×さにー☆彡 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hovel/AKOwww1
作成日時:2018年7月10日 21時