彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十四章】 (ページ6)

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彼は、丁寧に下げた頭をおう！と笑顔で言いながら、撫でるためにスクーデリアから降りようとする。コケる。

やっぱりやったか……とげんなりした遥弥の目の前で、ディーノは痛そうに打った腰をさすっていた。

浮かない顔をしていた悠弥もさらに憂鬱そうな顔になる。部下なしディーノの厄介さは彼もよくわかっているのだろう。

「ってて、なんでだ……？」

「本当に変わらないですね、ディーノさん」

諦めのように呟くユキに、苦笑いしてディーノが立ち上がる。

体質についてはまだ理解していないようだが、自分が盛大にドジったことはわかっているらしい。

『ディーノくん、意外と早かったね。今の恭ちゃん、めっちゃめんどくさかったでしょー？』

「よぉ、ティナ。もう戻ってきてたんだな」

『ディーノくん、どのくらいかかったの？並中からは３キロくらいしか離れてないけど』

「いや、それがよぉ、」

聞いてくれよ、と切り出そうとディーノが口を開く。

すると、背後から「いったい何時だと思ってんだ？」と声が掛かった。

「もうガキは寝る時間だぞ」

それは騒ぎを聞きつけて来たらしい、リボーンとジャンニーニだった。

当然今はさすがに深夜ではないが夜中なので、轟音がすれば慌ててやってくるのは当然だろう。

ディーノはリボーンの姿を認めると、悲しげに眉を寄せた。

「久しぶりだな、我が師……リボーン」

「なんだその面は。10年経ってもへなちょこが消えねーな」

「ちえっ、何年経ってもガキ扱いかよ」

苦笑いして答えるディーノに、遥弥は肩を竦める。

この世界ではリボーンはもう死んでしまっている。過去の師の姿を見て感慨深くなるのもわかる話だ。

『んで？ディーノくんはどのくらいかかったの？ここまで来るのに』

「あー、その話だったな。1時間もかかっちまってよー、今日はよく転ぶんだよな、なんか」

それを聞いて、10代目ファミリーも彼のドジが直っていないことを悟る。

『おー、でもちゃんと一人で来れたんだねぇ。えらいえらいよしよし』

「おっ、おいおい、8歳くらいの女の子が成人男性を撫でるっつーのは絵的にまずくねぇか？」

『あはっ、まあ絵的にはね！でも私にとっちゃここにいる全員が子供みたいなもんだよ？

リボーンくんだって私よりはるかに年下なわけなんだから』