彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十四章】 (ページ50)

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680話ページ50

「まさに世界の運命をかけたバトルのスタートって、わけ？」

「そーゆーこと♪」

綾の事実確認に、白蘭が楽しげに人差し指を立てる。

悪趣味、と一言で遥弥は切り捨てて顔を背けた。

……そして、それから間を置かずに白蘭は審判の紹介をして笑う。

浅黒い肌に薄桃色の長い髪、そして仮面。服装は違っているが間違いない。

『ミルフィオーレの脳(cervello)だね』

敵の息がかかった機関のように思えるが、彼女らのとりえは公平さだ。問題ではないだろう。

それに既に不正の可能性がある以上、今更とやかく言っても仕方がない。

勝敗がもとより仕組まれているかもしれないのなら、もう口を挟むのは無駄だ。

遥弥のやるべきことは、チャイニーズマフィアにこれ以上情報を与えないようにすること。

「それからさ、綱吉クン？君たちちょっとずるしてないかい？」

「え？」

「99.99%の殺気を消しているのは見事としかいいようがありませんが、あなたがたのベースユニットから0.01%で人の気配がします」

桔梗の指摘に、10代目が目を丸くする。

ユキと彼が同時にユニットを振り返ると、入口が開いて不機嫌そうな表情の男が出てきた。

銀髪にヴァリアーの隊服。スクアーロだ。

「来ていたんですね……」

「おお、声のうるさい人だ……」

「誰が声のうるさい人だあ、雲雀の妹お！！」

「いや、普通にうるさいからね」

綾の真顔のツッコミに、ユキが珍しく同調する。

更に吠えるスクアーロ。

「来ちゃ悪いかぁ！！」

「いや、そんなことないよ……ありがとう」

「勘違いするなぁ！」

安堵したように頬を緩めた10代目を怒鳴りつけるスクアーロ。

そして爆発的に膨らむ殺気。暑苦しい男と10代目への侮辱を何よりも嫌う恭香のものである。

……彼女も、一応は彼がXANXUSの側近であるということで感情を抑えているようだが。

「オレは暴れたいから来ただけだからなあ！！」

『あっはは、素直じゃないねーぇ』

「うるせぇぞクソガキ！！」

ガキと言われるのはそこまで嫌じゃないのか、ティナは笑顔のままだ。

……が。

「恭香お姉さん、我慢、我慢して」

「……ええ、わかっているわお兄様。ああでも10代目や、ティナお姉様へのあの態度。

許し難いわね、これが終わったら即座にあの屑鮫を縊り殺してやらないと」

「……姉さん、本当に勘弁して」