彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十四章】 (ページ49)

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ティナさんの言う通り、ミルフィオーレ側の標的はデイジーだ。そして、こちら側は入江さんとなった。

そんな二人の胸元に炎が灯る。

白蘭曰く、それは“標的の炎(ターゲットマーカー)というらしい。

「標的者は胸に自らの死ぬ気の炎を灯すことにより他のプレイヤーとの差別するんだ。標的者が倒れずに生きている証明にもなるだろ？」

標的の炎を両手を使って取ろうとする入江さん。けれど印は取れない。取れない！！と焦る彼に白蘭は無駄だよ、とばかりに笑みを浮かべた。

「バトルが終わるまで外すことは不可能だよ。“標的の炎”が消えたら負けだからね」

ゆらりと揺らめく黄色の炎。それが入江さんの死ぬ気の炎の色。……ということは入江さんは晴属性なのだろうか。

いやちょっと待て。それ以上に疑問に思うことがある。確か死ぬ気の炎は生命エネルギーであるはず。なのにこんなにただ流しにしていて大丈夫なのだろうか。

私が感じた疑問にリボーン先生も同じことを思ったのだろう。白蘭に尋ねるとそれがこのバトルのタイムリミットだ、と笑みを崩さずにあっけらかんと言い放った。

座り込んでいる入江さんが目を見開く。それは私達も一緒だ。それってつまり……どちらかが倒れるまでやるってこと……？

なんて無茶苦茶な……

「もう一度言うけどどんな理由であれ“標的の炎”が消えたら負けだからね」

「なっなんてことを…」

青ざめる私達に入江はいいんだ、と頭を横に振る。けれどその表情はいつもよりも青い。

「始めよう」

「でも入江君！無理しないで！！」

「叔父さんの言う通りだよ。下手をすれば最悪死ぬ場合もあるんだ」

「それは敵も同じこと…それに僕は犠牲心でやるんじゃない！白蘭サンをこんなにしちゃったのは僕なんだ！！」

僕が逃げるわけにはいかない！！

白蘭の言葉を聞いてもなお、続けようとする入江さん。彼の言葉に私とツナは首を傾げた。

白蘭をこんなにしたのが彼のせい、とは一体どういうことだろう。

必死な表情を浮かべる入江さんに対し白蘭は、正チャンそんなふうに考えてたんだぁ、とさもどうでもよさげである。

「まぁいいや。前にも言ったけどこの盛大なチャイスの勝者の報酬は、全てのマーレリングに……全てのボンゴレリング……そして全てのアルコバレーノのおしゃぶり…

すなわち新世界の創造する礎となる７³だよ♪」

幻術で打ち上げられた花火はそれぞれ、7つのマーレリング、ボンゴレリング、おしゃぶりの形をしていた。