彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十四章】 (ページ43)

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ガラララと音を立て回転するスロットは、下から順に止まっていく。

わかりやすいよう、宙に映し出された属性の横に数字が並んでいく中、二つのファミリーの紋章の横に数字が揃った時、ようやくスロットが完全に動きを止めた。

「な…何なの！？なんか数字が並んでる…！」

「属性マークの横に…そうか！！各属性の参加人数！！」

ハッとする入江さんに白蘭は笑みを浮かべそ♪っと肯定した。

「ジャイロルーレットでチョイスされたのは実際にフィールド内で戦う各属性の戦士の数だよ」

「見る限り属性によって人数が違うみたいですね」

「そうだな……」

「でもボンゴレとミルフィオーレで合計が違う？」

ツナの言う通り、ボンゴレが6名に対してミルフィオーレは5名と1人少ない。

ツナの疑問に白蘭自らが答えた。彼曰くこれがチョイスの醍醐味らしい。

「ボンゴレは大空2人に嵐1人、雨1人か～～。いい引きしてるじゃないか綱吉君」

「ちょ、ちょっと待って！！じゃあ一番下の□は何なの！？？」

「バカ女の言う通りだ！！あんな属性見たことねぇ！」

「ちょっと獄寺君！！バカ女って何、バカ女って！！」

「……綾。少し静かにしてください」

だって獄寺君が～～っと獄寺さんを綾が指差す。そんな綾に人を指差すなと悠弥に脛を蹴られる。ドンマイです、綾。

「あれは無属性。つまりリングを持たぬ者を示しているんだ。君達は“2”だから二名を選出しなくちゃならない」

『……なるほどねぇ。それで全員連れてこいって言ったんだ』

そうですね、と頷いていたら、キャッ、という悲鳴が聞こえた。ふと振り返ればうさぎの人形を抱えたミルフィオーレの幹部が笹川さん達の目の前にいる。

「いつの間に！！」

気配がなかった。……本当いつのまにいたのだろう。

「何なの、あなた！」

「僕チン……デイジー……これ……あげる」

それは黒く炭と化している花だった。怯える笹川さんに花を差し出すデイジー。だがその首に蔓が絡まり、白蘭がいるところへと引き戻される。

やったのは先ほど恭弥さんに挨拶をした男桔梗だった。

「スイマセンね。ちょっと目を離したスキにデイジーはあなた達のように美しく…滅びゆくものに目がないんです」

ハハン、と笑う桔梗に笹川さん達は青ざめる。何故だろう、相手は褒めているんだろうが褒めているようには聞こえない。

「何なのこの人ー！？」

確かに……何なんだ……

顔を顰める私にパンっと手を叩く白蘭は「さーて」と言った。