彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十四章】 (ページ29)

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「！！」

知らされていなかったのか獄寺さん、山本さん、笹川先輩が目を見開いてツナの方を見た。ツナは3人にごめん、と視線を落とし謝罪する。

「オレ、話したんだ。やっぱり京子ちゃん達にも事実を知ってもらうべきだと思って…

だからユキ。別に謝罪はいらないよ」

彼は…ツナは私が謝ろうとしたことを見抜いていたらしい。目を見開く私にツナは苦笑を浮かべる。

「元はといえばオレのせいだから」

「で…でも、私……ツナに嘘を……」

「どうせビアンキが言いつけたんだろ？双子の片割れであるユキの方が説得力があるとかなんとか言って」

全くもってその言葉の通りである。あたかも彼女が言った言葉を聞いていたかのように話すツナに驚きを通り越して拍手を送りたくなった。

「だからユキ。気にしなくていいから」

「っ、はい」

ツナの優しさが心に沁みた……次の瞬間だった。ドゴォッと何かが壊れる音が近くの壁の方から聞こえてきたのは。

ハッとして音がした方を見れば笹川先輩の拳が壁にめり込んでいた。

「沢田あぁ！！京子は…どうなった…」

小刻みにプルプルと震えている笹川先輩。ギリッと奥歯を噛み締めこめかみに青筋が立っているところを見ると怒っているみたいだ。

いや、みたいではない。実際に怒っている。

彼の怒気にさああっと青ざめるツナは、お兄さん…あの…とって冷や汗を流す。

「てめぇなに暴れてやがる！！！」

「笹川、一回落ち着いたら？」

「そーっスよ。遥弥先輩の言う通り落ち着きましょう、センパイ」

笹川先輩の背後に回りやんわりとおさえに掛かる山本さん。そんな山本さんの腕の中で「京子はどうなったー！？」と笹川先輩は叫ぶ。その瞳は心なしか涙で滲んでいるような気がした。

「ちゃ…ちゃんと聞いてくれました…」

ツナの言葉にピタッと動きを止める笹川先輩。そんな彼に追い打ちをかけるように、ツナの判断は間違っていなかった。この状況は遅かれ早かれだとディーノさんが声をかけた。

くっ、と笹川先輩は悔しそうに顔を歪める。頭ではわかっていても心がついていけていないみたいだ。

お兄さん、と名を呼ぶツナにふとリボーン先生が疑問を口にした。にしても白蘭の奴、どーやって回線に入り込んだんだ？、と。

刹那。セキュリティがザルなんだ、とどこかで聞いたことがあるような声が入口の方から聞こえた。

「アマチュア共がぁ」