彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十四章】 (ページ17)

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647話ですページ17

「ん？じゃあその理解者ってのが来る時まで相手をお願いできるか？」

勿論空いてる時間でいい、と山本さんはティナさんに一言。彼の頼みを受けたティナさんは任せとけと言わんばかりに微笑んだ。

『じゃあ決まりだね！！一応手加減するけど全力でかかってこないと、怪我するから！！』

覚悟しとけよー、と言うティナさんに山本さんはえっと声を零す。

「オレは別に手加減なんかしなくても……」

山本さんが何かを言いかけたところで遥弥さんが山本さんの名を呼んだ。

「そんなこと言ったら怪我だけで済まなくなるから煽るようなこと言わない方がいい」

「え"」

そんなに？と目を丸くする山本さんに遥弥さんは肯定を示すように一回頷いてみせる。

確かに並盛の喧嘩の強さランキングで1位を取っていた遥弥さんでさえ、あの大怪我なのだ。本気でかからないと彼以上の怪我をする可能性がある。

「そんなわけだから、師匠。手加減はしっかりしてやってくださいね」

楽しくなってきてからといって徐々に強くならないように。と告げる遥弥さんにティナさんは口を尖らせる。

『遥弥君に言われなくてもわかってるよ～。もー心配性だなぁ遥弥お母さんは』

「お母さん言うな」

ティナさんのボケに一ミリたりとも見逃さずツッコミを入れる遥弥さん。その表情はどこか嫌そうだ。

もうツッコミを入れるタイミングが絶妙すぎる。この前お笑いの道に進んでも売れるのではないだろうか。

「ユキ、今変なこと考えなかった？」

「気のせいじゃないですか？」

いきなりの指摘に思わず内心ビクつく。けれど表情には出さずにそう言ってからディーノさんへ視線を向ける。

知らぬ存ぜぬを突き通しているとふぅんと腑に落ちない顔をしつつもこれ以上追求はしてこなかった。

「修業の説明は以上！！各自修業場所は自分で選べ。バジルは自分の修業をしながらみんなをサポートしてくれるからな」

腕を組むディーノさんの後ろにいたバジルさんがディーノさんの隣まで出てきて「よろしくお願いします」と笑った。

「芝生頭とアホ牛！！ノートと鉛筆を持って図書室に来い！！まずは理論を頭に叩き込む」

やる気に満ちているせいか熱血指導員の如く拳を握っている彼に私とツナは広角を引きつらせた。

「隼人お兄さんが脳筋と名高い了平お兄さんと寝ちゃってるランボにどうその理論を叩き込むか実物だね」

「……サラリと毒を吐くのはやめてあげて、悠弥」