彼の倅が時間旅行をしてきたようですがどうすればいいですか？【リボーン/第十四章】 (ページ14)

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642話ページ14

「えっ、ヒバリさんと！ってかヒバリさんやっぱり見つかったんですね！！」

「相変わらずかわいくねーじゃじゃうまだけどな」

苦笑いをするディーノの後ろから、ティナがひょっこりと顔を出す。

『ちなみにそれには私も見に行ってるから、心配ないよぉ！』

「ティナさん！ ……やっぱり、実力を見に行くっていうのは本当だったんですね」

『まぁね』

頷きながら、ティナがふと何かに気がついたのか、トレーニングルームの壁あたりに視線を投げた。

そして意味ありげにふっ、と笑みを零す。

「……なんですか師匠、その笑顔は」

『別に？なんか面白くなりそーだなって』

「……逆に私はなんだか嫌な予感がしたんですが」

ユキが不安そうに眉根を寄せる。

彼女もだいぶティナの特性を分かってきたらしい……彼女がこういう笑顔を見せる時は、だいたあが悪巧みをしている時だ。

今度は何があるのか……、と遥弥は大きくため息をつく。今から気が滅入る。

「じゃあ沢田綱吉！お前から修行内容を言ってくぞ」

「は、はい！」

「……お前は、正しく開匣できるまで一人だ」

え、と10代目が目を見開き、声を失う。

「一人とはいえ、匣兵器と一緒だぜ。匣にトラブルが起きた時は使い手がずっと一緒にいてやることだ」

『妥当な判断だねー。よほど荒療治じゃない限り、私もそう言うな』

「てぃ、ティナちゃんまで……それだけですか？」

ああ、とディーノが静かに頷いて目を細めた。

「今のがヒントだ。

……次に獄寺隼人。お前は匣初心者である了平とランボの面倒を見てやってくれ」

そう振られた獄寺が、「なにっ！？」と目を剥く。

人任せかよなんでオレがくそなんで極限バカとアホ牛なんだよぜっっってー断る遥弥に押し付けてやるぜ、とブツブツと呟かれる声。

遥弥がその呟きを全て拾ってため息をついた時、感心したように10代目が「すごいね」と笑った。

「もう教える立場だなんて」

「ええ、本当ですよ。獄寺さんだってまだ匣兵器に触れたばかりなのに、家庭教師の立場なんて……」

「えっ、10代目、ユキさん……！」

わかりやすく、パァァァ……と顔を輝かせる獄寺が、妙に恭香に重なって見えた瞬間だった。