炎炎ノ風来坊 (ページ10)

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8話ページ10

『森羅、見つけれたのか。』

森｢ああ、覚えていないって言われた。けど絶対何か知ってる…｣

『そうか…』

森羅も何か知ってると思っているようだ

先ほどの男と森羅は何の関係があるのだろうか

『なぁ森羅…』

聞こうとしたがとある声に掻き消されてしまった

隊｢これから、火事場に見立てたあの建物に一斉に突入してもらう。障害を突破し、要救助者を助けてから最も早く焔人役の隊員の元に辿り着け。｣

上を見上げると焔人役らしき隊員が手を振っている

ア｢なるほど、城攻めか。｣

隊｢用意はいいか！｣

その言葉と同時に皆一斉に突入の姿勢に入った

隊｢スタート！｣

隊員の声がかかるなり建物に向かって走り出した

森羅以外は

何か策でも…ああ

環｢…余裕？！｣

森｢つっても俺の場合…飛べばいいだけだからな！｣

そう言うと森羅は足から火を出し一気に飛び立った

環｢にゃあ？！｣

ア｢きたねぇ…これだから悪魔は。｣

『使い勝手の良い能力だな…』

すると環古達も能力を発動させた

環｢くそぉ…猫又！｣

炎で猫のような姿になり加速させた

あっという間に森羅は上の方へ辿り着いた

羨ましい…

森｢ヒーローはいつだって空から登場だぜ。｣

私たちが建物の中に入るより前に森羅は建物の中へと入っていった

森｢お邪魔しまっす。｣

私も建物へ辿り着き、各々最前のルートを探して進んでいった

私は誰もいない場所へと移動する

『…少しだけ、楽をしようかな。』

足元から赤黒い影を出現させてその中へ沈んでいく

『早く隠し通路を探そう。』

その場には誰の姿もなく、ただ赤黒い影と声だけが残っていた