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「......別にあなたが悪いわけじゃない
だってそれはあなたが悪いわけじゃない
あなたの周り
きっとあなたを認められなかった
その気持ち
痛いほど分かる
私もそうだったから.....」
ん......小鞠の......声?
「......私も......そうだったから......」
「......」
この声......伊東か?
小鞠と伊東が話をしている?
「......彼はなんて言っているの」
「《ドデカイ花火を撃ち込む》と言っていました」
「......そう
でもね」
ダンっ
......この音は刀か?
「私の前で敬語は使うんじゃねぇよ
テメェの面でな」
「......刀を降ろしてくれ
小鞠くん」
「ああ?
テメェ誰に向かって君付けしてんだ」
「......申し訳ない
小鞠嬢」
「それでいいんですよ
伊東さん」
「......で、話は戻すが、
小鞠嬢は彼をどこまで知っているのかな?」
「......彼のすべてよ
......彼もまた、
あなたと同じだけれど、
あなたよりはマシだった
私たちよりもあなたの方が残酷だった
あなたは一人ぼっちだった
......そして、私とあなたは......似たもの同士
でも、あなたと私は違いすぎる
私には愛するものが出来た
あなたは違う
......あなたは守るべき者も、愛する者も、
出来ていない
私とあなたは違いすぎるわ
例え、
始まりは同じでも
終わりは違う」
「僕はそんな『枷』要らないよ
僕は『枷』よりもずっといいものを探し求めている」
「仲間?友?
昔の婚約者?」
「そのどれでもないさ
僕が欲しいのは
......君だよ
小鞠嬢
君はどんな逆境にも逆らい
君の魂は純粋なまま
永久に穢ぬ赤子のような魂だ」
「......人斬り仁蔵にも吹き込まれたのかしら?
私は将を率いる資格はない
......私はあなた達の船長じゃないの
......1人の恋する隊士よ
......1人の純情な......ね」
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作者名:神無 | 作成日時:2018年12月9日 0時