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「ん......」
ここは......どこ？
一面真っ白な空間にポツリといた
〈ここはあなたの意識の中よ〉
天井から降り注ぐ『声』
悪寒が走った
〈目覚めたのね
あなたはここから永遠に出られない
出ることが出来ない〉
「......何回もそんなことを言われた
あの時も......」
〈あの時はあなたの潜在意識がそうした
今回はあなたの肉体がそうさせているの〉
「つまり？」
〈力を使いすぎたの
もうあなたには生命力は遺されていない
だから今回の傷は修復は叶わないわ〉
「......トシと共に生きるって約束したの
私は......」
〈一時とは言えど、あなたを裏切ったのよ？
あなたの愛しい人はあなたの憎い人とキスをしていたのよ？〉
「......それは姉さんがトシの愛しい人に......」
〈あなたは二番目で構わないの？
いずれ一番になれると思っているの？〉
「トシは......私を選んでくれる
絶対に...」
〈本当？
なんでそう言いきれるの？
あなたは散々二番目だったじゃない〉
「......トシは......違う
トシは今までの輩とは全く違う
トシは私だけを見てくれる
トシは私だけを選んでくれる」
〈じゃあ私とあなたを目の前に現れたら、本物かどうか見分けが付くかしら？〉
「気付くわ」
〈いいでしょう
ならばあなたを一時だけ現世へと誘いましょう
蝶を追いなさい
それは私たちの化身であり、
あなたを導く者
あなた達を導くもの〉
赤い蝶々を追いかける
それは私の化身
私を戻すもの
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作者名：神無 | 作成日時：2018年12月9日 0時
