標的25 「応接室に引っ張られて行く」 ページ27
「傷を見せて」
右腕を見せると、さっき何かを浸したティッシュを押し当ててきた。
それに対する俺の率直な感想。
『いっ…てええええええええええええええ！！』
「うるさい」
『いきなりなにしやがんだ！！』
「消毒」
『それは身をもって知ったわ！！もっとこう…沁みるからとか前もってだな！！』
「沁みるよ」
『事後報告じゃ意味はねェんだよ！！』
ぎゃいぎゃい言ってる間にも念入りに消毒してくれてる彼。
なんかもう痛いの慣れたかもしれない。最初の一撃が痛すぎたからだろうな……
なーんて遠い目をしているうちに傷口にはガーゼが当てられ、綺麗に包帯まで巻かれた。
「きつくないかい？」
『ああ……手際いいな』
「慣れてる……こっちも」
『ん？』
今度は俺の頬の傷の消毒を始めた。
腕に比べて傷は浅いのでぴりっとするくらいの痛みだ。
「はい、終わり」
『ありがとな』
「どういたしまして」
ぶっきらぼうにそういうと救急箱を直し、俺の正面に座った。
えっと……二者面談？
暫く沈黙が続いたが、向こうが先に口を開いた。
「………赤ん坊が本当に撃つとは思わなかった」
『俺も同感だよ』
「だから……………ありがとう」
『へ？』
突然のありがとう発言は俺の耳が正常かを疑うレベルで驚いた。
そんなリアクションをしてしまったもんだから、少しムッとなった先方。
悪気はないんだよ。
「それに免じてズボンの着用は認めてあげる………けど」
『？』
「僕を庇ったせいで上着は新調だね」
『そうなんだよなぁ……まだ一日目なんだけど』
「………僕が弁償する」
『はい？』
「僕が明日新しいの持ってくるから、拒否権は無し」
拒否権は無いんですか？という言葉を言う前に先手を打たれた。
まぁお金を出さなくていいのは嬉しいのですが、制服がダメになったのは俺が勝手に飛び出したのがいけないわけでありまして………要するに罪悪感ですね。
『君がそれでいなら……』
OKするしかないですけどね。
はぁ……とため息を零すと、そういえばと正面から。
「君の名前聞いてない」
『俺もそちらの名前知らない』
「僕は雲雀恭弥。この学校の風紀委員長」
『俺は桜龍A。2‐Aだけど訳あって今年で17歳』
「僕と歳が近いってことになるね」
『え……何歳だよ』
「僕は何時でも僕の好きな年齢だよ」
『なら言うなよ！何歳か気になるじゃんかよ！！』
これが俺と恐怖の風紀委員長との出会いでした。
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ＬＩＬＡ(プロフ) - はじめまして。作戦隊長さんの書く小説はとっても面白くて大好きです！私のすきなアニメばっかりなのでとても嬉しいです。毎回楽しみにしています。更新、頑張ってください！ (2015年11月22日 13時) (
レス) id: f8b26af0c8 (このIDを非表示/違反報告)
李 - 111票目get！！早くも続編ですね！おめでとうございます。作戦隊長さんの書く小説は全部好きで、友達にもオススメしています！これからも頑張ってください！ (2015年8月20日 22時) (レス) id: 9b63859b7e (このIDを非表示/違反報告)
Light - リボーン続編おめでとうございます（≧∇≦）リボーンは知らないんですけど読んでみていてアニメを見てみようかなと思いました。これからもたのしみにしています。 (2015年8月20日 17時) (レス) id: b06784ac14 (このIDを非表示/違反報告)
招きぬこ(プロフ) - 早くも続編！ヴァリアーが出るのを=+（0ﾟ・∀・） + ﾜｸﾃｶ +しながら待ってます(笑) (2015年8月19日 18時) (レス) id: 1abd4020e3 (このIDを非表示/違反報告)
カフェモカ(プロフ) - シャトランはトラウマなので夢主ちゃんと体力かわりたい…あの音階を聴くだけであの忌まわしき記憶がぁ゛ (2015年8月19日 18時) (レス) id: 5c444f122f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作戦隊長
| 作成日時：2015年8月11日 21時
