第弐幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ46)

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第八十六戦目　貴「何時まで俺の出番ないのかな・・・」ページ46

引き続きデカいしｒ(以下略)side～

？「猿飛佐助の勧誘を妨害したのが例の・・・」

？「宇都宮と独眼竜の時の人間だとでも言うのかい？」

？「外見が一致しています」

？「・・・・・下がっていいよ」

その一言に短く返事を返した忍は素早く去って行った。
深くため息をついた仮面の男はバサッと大きな紙を広げる。

？「見ての通り日ノ本の地図だけど・・・」

ピッとまず一か所に指を指す。

？「その謎の人物が初めに事を起こしたのがこの辺。目印は・・・これでいいか」

横にあった花瓶から花びらを一枚千切り指を指していた場所に置く。

？「その次が奥州の米沢城」

そしてその場所にも花びらを千切って置く。

？「で、最後がここ。前田領」

？「それがどうしたというのかね？」

いぶかしげに前髪で隠れた両目で仮面の男を覗き込む男が訪ねる。
そのような口のきき方をするなァァ！！と青年が掴みかかろうとするのを黄色い青年が止めている。もう一人の男は引き笑いをこぼすばかりで止める気配はない。

？「実は宇都宮領から米沢城までは半日と掛からず、しかも米沢城から前田領までもほぼ同じ時間で移動している」

早すぎるんだよと眉をひそめる仮面の男。
それに不思議そうに答えるのは黄色い青年。

？「馬を使えば・・・まァ相当速くなければだが、それなら可能じゃ・・・」

？「馬鹿か貴様。それを分かったうえで聞いておられるに決まってるだろう」

？「流石、ご名答だよ」

褒められた青年は顔を赤くしている。
黄色い青年もやっぱり敵わないなァと頭を掻く。

？「して賢人よ。馬は何故外される」

頃合いを見計らって尋ねる男。
他の三人もそれには気になっていたらしく仮面の男に注目する。

？「忍達からの情報なんだけど、馬に乗れないらしいんだよ」

？「・・・・・考えてたのとは違ったなァ」

？「事実は小説より奇なりよ、ヒヒッ」

？「小生もお前さんが何故神輿で受けるのか奇妙でしょうがないよ」

？「関係のない話をするな」

それぞれの感想を述べたところで話は進む。

？「兎にも角にも速すぎる・・・・・というか謎しかない。僕も正直この人物が人間か怪しくなってきたよ」

？「それで、小生たちに何を言いたいんだ？」

？「まァ初めから簡潔に言ってよかったんだけどね。少し愚痴に付き合わせちゃった後でだけどさ、とにかく見かけたら僕に報告。人間だとしたらすごい戦力だろうし」

仮面の男は楽しそうにフフフと笑った。