第弐幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ41)

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第八十一戦目　貴「ばいばーい、また今度ーｗ」ページ41

ところで・・・

貴「いつまでやんのコレ？」

佐助「んー、もう少し」

貴「いいけどさー、なんか人きたよ」

佐助「知ってるー」

貴「らしいですけど」

洞窟の入り口にやってきた人に言ってみる。
忍装束を着ているところを見ると佐助の同業者で間違いないだろう。

貴「引っぺがします？」

「いえ、異常なしという事を伝えに来ただけなので」

貴「あ、うん」

ではお先にと残すとその人はシュッと消えた。
正確には素早くどこかに去って行った。

貴「いいのか～仕事だろ？」

佐助「いいってば、俺様普段は超が付くほど真面目だし」

貴「嘘くせぇ」

佐助「Aって結構毒舌？」

貴「とにかくいい加減離れろや」

佐助「え～～～」

離れる気配が一切なかったのでペイッと引き剥がした。
ブーブー言いながらも再び抱きついてくることは無かったのでとある世界のサボり魔よりかは幾分マシである。引っぺがされた本人は洞窟の外を眺めてる。

佐助「さて・・・大分陽も上がったけど」

くるりと俺の方を振り返って「どうすんの？」と一言。

貴「どうすんのって・・・なにが？」

佐助「今日からまた旅するの？嵐は完璧に去ったとは思うけど」

貴「まぁ～・・・普通に旅だな」

佐助「ふ～ん・・・よかったらさ、ウチ来る？」

貴「ウチってなんぞ？」

佐助「武田に決まってるじゃん。旦那にも会わせてみたいし」

貴「武田ねェ・・・」

行くところもないが、どこにも行きたくないわけではない。
ただ風の向くまま気の向くまま進みたい。

貴「ってことなんで、このまま南下していく」

佐助「ん～・・・残念だけどAがそう言うならしょうがないか」

南下するなら甲斐も通るだろうしと付け加える佐助。
いやいや、通ったとしても気づかない可能性が高いんだけども・・・まァいいか。

佐助「んじゃ、俺様も仕事あるし・・・帰るとしますかね」

貴「おう、ありがとな」

佐助「いーえ、俺様も久しぶりにのんびりできたよ」

コイツは責任もって持って帰るからと豊臣のスパイを引っ張り上げて笑う佐助。
お兄さんお兄さん、笑顔が怖いです。

佐助「んじゃ、俺様はおいとましまーす」

バイバーイと手を振りながら自分の影の中に消えて行った佐助。
うわー、忍者ってスゲェな・・・俺といい勝負の超人じゃねぇかｗｗｗ

貴「さて・・・俺様はどこに行こうかね」

肩の上に乗っかる銀の頭をチョイチョイと撫でると、嬉しそうにｷｭｲと鳴いた。
拠点がないってのも考え物だなこりゃｗ