第弐幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ28)

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第六十九戦目　貴「天気予報って外れた時泣きそうになる」ページ28

貴「んじゃ行きますかね」

周りに人がいないことを確認してから姿を変える。
勿論めんどくさいので格好は不死鳥ですｗ

貴「銀、しっかり掴まっとけよ！」

銀「ｺｸﾝ！」

俺は青い羽根を羽ばたかせ、大空へと飛び上がった。
いい天気である。

貴「と思っていた時期が俺様にもありました」

銀「！？」

貴「そう言いたくもなるってこれは・・・」

只今大雨です。風も強いしね。
飛び始めた時は天気が良かったがしばらく経つにつれだんだんと雲行きが怪しくなって・・・結果がこれである。視界は悪いし、雨で寒いし、風で銀が飛ばされそうになるし。

貴「銀、いい加減やばいから降りてもいいかな！？」

銀「ｺｸｺｸ！」

全力で頷いてるのできっと寒いのだと見た。
病気になったら一大事。ひとまず降りて雨風をしのげるところで火でも焚こう。

貴「ってことで降りるからな」

ゆっくりと高度を下げて木の枝に着地。
そのまま人型に戻り、異次元からタオルと取り出す。
んで、それに銀を包んだ。

貴「無いよりはマシだろ？」

銀「ｷｭｲ・・・」

貴「俺？大丈夫大丈夫ｗｗ」

さて・・・なんか洞窟的なものでいいから無いかな～ってことで木から飛び降りる。
少し地面がぬかるんでいてすべりかけたが地面とお友達は回避した。
こんな天気でさらに泥まみれとか・・・冗談じゃないですｗ

貴「本格的に降ってきたな・・・」

飛んでいるときよりも雨足が増している。
雲がさらに黒くなってきたところを見ると雷も鳴りだすかもしれない。
俺は外れていたフードをかぶり直し、雨風凌げる場所を探し始めた。

貴「意外に無いもんだな～」

探し始めて早三十分ほどだろうか。
雷が遠くの方で聞こえ始めたがこっちの進展状況はよろしくない。
むしろ悪い。というか最悪。

貴「・・・あ、見っけ」

そうでもなかったｗｗ
生い茂る木々の向こうで岩がぽっかりと抉れている。
それは怪物が口を開けているようにも感じられ、こういう状況でもないなら100％入りたくない。
しかしそうも言ってられないのでそこを目指すことに。

貴「銀、見つけたからもうちょい頑張ろうぜ」

銀「ｷｭｲ！」

稲光が照らす中、ようやく洞窟に一歩足を踏み入れる。
中は心なしか暖かく、やはり雨風を受けないだけでこうも違うものかと妙に感心。

貴「にしても・・・大分近づいてきたな」

光ってから音が鳴るまでの時間が短くなってきている。
雷綺麗だなーｗｗｗ