第弐幕、戦国時代に飛んだ元一般ピーポーは最強のさすらい人らしいです。 (ページ20)

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第六十三戦目　貴「化け物は殺すべき。本当は人間であっても」ページ20

いい感じに不穏だぞ。
大丈夫かなコレ？

「髪の毛が赤いのだって・・・鬼かもしれねェ」

「白髪などはまれに日ノ本にもいるが・・・赤いとは」

「化け物だ・・・人間じゃねェ」

「あれは禍だ！間違いねェ」

あー、でたよ。昔の人特有の見た目で判断ｗ
なにそれ美味しいの？普通にオッドアイとか世界探せばいるわ。
髪の毛の色も十人十色じゃボケ。白はよくて赤は駄目とかふざけんなしｗｗ
そんなこと思っても周りのざわつきはおさまらない。
こじゅはどうしてるかな～とみると、手から逃げ出そうとする銀と格闘している。

貴「こじゅ、銀を離してや・・・ッッ！？」

ごつっと脳が揺れた。
右頬を伝うのは生暖かい液体。

「小十郎様を気安く呼ぶな！！呪う気だろう！！」

「筆頭から離れろ！！瘴気が移る！！」

「魔物め！死んじまえ！！」

飛んで来てるのは石やら野次やら。
どうせ投げるならお金投げてよ。つーか痛いんだけど。
俺に投げてるけど政宗さんに流れ弾当たるよ？いいの？あ、結構離れてるからあたらねェやｗ
政宗さん伸びてるし。

「目の色が違うなんて気持ち悪い！」

「失せろ化け物！！」

「筆頭をよくも！」

いやそちらの筆頭が勝手に勝負とか言って来たんだけど。
なにコレ俺が悪いの？

宗太「お姉ちゃん！」

人ごみの中から宗太が飛び出してきた。
止めるお母さんを振り切って来たらしい。

宗太「みんな何言ってるんだよ！おねえちゃんは人間だよ！いい人だよ！！僕を助けてくれた！」

「わっぱ！そこをどけ！！そいつは魔物だ！！」

「それともそいつの仲間か！？」

「そいつは人間じゃねェ！化け物だ！！」

宗太「皆聞いて！！なんでお姉ちゃんが化け物なんだよ！！」

必死に俺の前に立って声を上げているが群衆の前では何の効果もない。
むしろ煽っている。宗太が出たことで投石の嵐は止んだけど。

「ガキ！！お前まさか・・・そいつの仲間か！？」

貴「そう来たか」

人間は恐ろしい力を前にそれを蔑もうとするもんだな～と感心。
そして蔑まない人間は・・・

「お前も化け物だ！！」

人間をも化け物と呼ぶ。
群衆の中からおそらく伊達軍の男たちだろう、剣を持って出てきた。

「道を開けろ！！化け物は殺すべきだ！」

宗太「皆！」

貴「ほぉ・・・俺を殺す気か」

こじゅをもう一度見ると、今にも飛び出そうとする銀と闘っている。
恐らく銀をこのまま走り出させたら危ないとか思っているのだろう。なんだかんだで一番状況分かってるなｗ