第二百八十戦目 貴「呼んでほしい」 ページ44
引き続き、風魔side〜
貴「此処は・・・お前の家？」
風魔「・・・(ｺｸﾝ」
貴「そうか、運んでくれたのか」
安心したような表情の彼女。
己の方はというと、佐助が来たといつ伝えるべきか悩んでいる。
いっそ言わなくてもいいだろうか。正直黙っておきたい。
貴「風魔はなんでそんな格好？」
風魔「・・・・・(ﾊﾟｸﾊﾟｸﾊﾟｸ」
貴「え・・・っと、休み？であってる？」
風魔「・・・(ｺｸﾝ」
忍装束ではない格好を指摘された。
口の動きだけで休みだと伝えると、少し考えてから言った通りの事を確認された。
数文字の言葉なら、やはり滞りなく通じるらしい。
だが、そんなことより・・・・・
風魔「・・・・・」
貴「どうした風魔。なんかあったか？」
風魔「・・・・・」
彼女が起きてから・・・いや、己が彼女を手に掛けた後から。
一度も、ただの一度も。
風魔(小太郎と呼んでくれない)
遠回しの拒絶と警戒。
忍である己でなくとも分かる変化。
風魔(A・・・・・A、お願い)
昨日みたいに呼んで。
縋って、情けなく懇願したい。
でも出来ない、これ以上彼女に嫌われたくないから。
そんな事をして彼女がもっと遠くに行ってしまうのが怖いから。
なにより、
風魔(己は・・・・・話せない)
話さなくとも、伝えたいことはAに伝わっていた。
だがそれは昨日までの話。伝わっていたのはAが汲み取ろうとしていたからであって、彼女の意志がなければそれは己の一方通行。
彼女はもう、己の事など知りたいとも思わないだろう。
口がきけないのがこれほど憎いことは無い。
己が声を出せたなら、貴女に伝えることができるのに。
風魔(せめて・・・せめて最後にもう一度、小太郎と呼んで・・・・・)
貴「・・・さて！世話になったな、風魔も迷惑だろうしもう出るよ」
風魔「・・・・・」
布団から抜け出し、立ち上がった彼女。
其のまま玄関へと向かう彼女を己はただ眺めているだけだった。
ああ、行ってしまう。引き止めたいのは山々だが、彼女がそれを赦すはずがない。
貴「じゃあな、風魔」
背を向けたまま片手をひらひらと振って言う彼女。
声を掛けることも、行動に移すこともできない己は呆然と立ち尽くす。
彼女は己を嫌ったのだ。最後の最後まで呼ばれた己の姓がその証拠。
風魔(行かないでくれ・・・)
もう一人は嫌なんだ。
漸く見つけた大切な人、ここで別れなんて・・・
彼女が開けた玄関から、風が吹き込んだ。
第二百八十一戦目 貴「俺の中指が火を吹くぜ！！」→←二百七十九戦目 貴「どこおおおおおおおおお！？」
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作戦隊長(プロフ) - メイリンさん» さあ、どうでしょうか。ここで言うとアレがああなってこうなので、こみゅーのボードでもう一度聞いてください、ネタバレになっても大丈夫ならば、そちらでお答えします♪ (2015年9月21日 11時) (
レス) id: 30b6b72099 (このIDを非表示/違反報告)
メイリン(プロフ) - 松永さんは主人公が恋愛的に好きなんですか? (2015年9月20日 23時) (レス) id: 3f3dfa380f (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 動画見ました！面白かったです！ (2015年6月23日 18時) (レス) id: f60a638798 (このIDを非表示/違反報告)
松永+信長+蘭丸+小十郎=自分の脳内 - 凄く面白かったです！俺は今テストなうですｗｗｗ←脳内くそ…更新頑張ってください！ (2015年6月18日 13時) (レス) id: 75bcfe68dc (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - 亜結さん» ありがとうございます♪ (2015年6月16日 23時) (レス) id: 30b6b72099 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作戦隊長
| 作成日時：2015年5月17日 22時
