二百七十四戦目 貴「他人ですから」 ページ37
引き続き、風魔side〜
己が黙っていると、今は無駄だと思ったのだろう。
Aが再び促してきた。
貴「・・・話は後で聞いてやる。だから早く行ってこい、風魔」
え、風魔・・・？
今・・・Aは己を何と呼んだ？
彼女は己が名前を教えてから今までずっと小太郎と呼んでいた筈だ。
なのに何故・・・急に‘風魔’と姓で呼ぶのだ。
風魔(そうか・・・・・もう、他人という訳か)
殺そうとしたことを謝りたかった、本心ではなかったと否定したかった。
なにより、小太郎と、今までのように呼んでくれと懇願したかった。
だが、彼女の突き放すような言い方に、己は静かに頷くしかなかった。
出来るはずがないのだ。己がそうなるようにしてしまったのだから。
後ろ髪を引かれながら、Aの前から姿を消し、主の下へと走る。
風魔(・・・どう報告しようか)
素直に言ってしまえば、再び殺せと命が下るだろう。
その場合、己がやらずとも忍隊のだれかが始末に向かうはずだ。
それに己は雇われの身。彼女を生き存えさせてる時点で契約違反だ。
考えがまとまる前に、主の部屋に着いてしまった。
風魔(取り敢えず・・・入るか)
コツコツと音を立てると、中から入室を促す声が。
スッと障子をあけ、部屋の中に体を滑りこませる。部屋の中には行燈の光が行き渡っており、主の顔もよく見えた。
北条「どうじゃった風魔」
風魔「・・・」
北条「息の根は止めることができたかのう？」
風魔「・・・(ｺｸﾝ」
嘘は言っていない。
一瞬ではあったが、確実に彼女の呼吸を奪った。
だがそんな思惑は主には伝わらず、満足そうに笑うだけ。
北条「そうかそうか、流石は風魔じゃな。これでご先祖様が残した北条が危機にさらされることは無いわい」
ご機嫌に笑う主。
なんの感情も湧かないが、一つの言葉だけ引っかかった。
――――――流石は風魔じゃな
主もおそらく、少なからず己が彼女に接していたことを知っている。
助けられたことも知っていたようだった。
そのような相手を躊躇なく殺したと言ったことに対して流石と言ったのだろう。
・・・・・なにが流石なのだ。
褒められたくもない、感情を捨てて大事なものに気づかず、黙々と任務をするそれは、
風魔(Aと関わった後の己なら分かる。それはもはや狂気だ、褒められた事では決してない)
北条「ご苦労じゃったのう、暫く休みでも与えてやろう。たまにはゆっくりすると良い」
風魔「・・・(ｺｸﾝ」
半分は余所事を考えながら頷いた。
駄作者の部屋 第十夜「皆様！！」→←二百七十三戦目 貴「二回は駄目だろ。二回目は流石にアホだろ」
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作戦隊長(プロフ) - メイリンさん» さあ、どうでしょうか。ここで言うとアレがああなってこうなので、こみゅーのボードでもう一度聞いてください、ネタバレになっても大丈夫ならば、そちらでお答えします♪ (2015年9月21日 11時) (
レス) id: 30b6b72099 (このIDを非表示/違反報告)
メイリン(プロフ) - 松永さんは主人公が恋愛的に好きなんですか? (2015年9月20日 23時) (レス) id: 3f3dfa380f (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 動画見ました！面白かったです！ (2015年6月23日 18時) (レス) id: f60a638798 (このIDを非表示/違反報告)
松永+信長+蘭丸+小十郎=自分の脳内 - 凄く面白かったです！俺は今テストなうですｗｗｗ←脳内くそ…更新頑張ってください！ (2015年6月18日 13時) (レス) id: 75bcfe68dc (このIDを非表示/違反報告)
作戦隊長(プロフ) - 亜結さん» ありがとうございます♪ (2015年6月16日 23時) (レス) id: 30b6b72099 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：作戦隊長
| 作成日時：2015年5月17日 22時
